統一地方選挙の投開票が4月9日に行われ、中原区の市議選では、自民・原典之氏(46)がトップ当選を果たした。新人の立民・高橋美里氏(46)、維新・三浦恵美氏(48)、無所属・井土清貴氏(35)が初当選。現職の自民・吉沢直美氏(52)、共産・大庭裕子氏(62)は涙をのんだ。
定数10に対し、現職9・新人4の13人の候補が立った市議選。トップの原氏は1万1774票を獲得し、前回から2千票以上伸ばした。原氏は事務所で支援者と開票状況を見守り、当選確実が伝えられると大きな拍手に包まれた。原氏は「皆さんの支援で地域に根差した選挙戦ができた。ただ市全体では党公認候補が落選し反省点もある。今後は特別市の実現をはじめ、掲げた政策や公約の達成に向け取り組んでいく」と意欲を語った。
新人ながら9554票を獲得し2位に食い込んだ高橋氏。当選の一報を受けると、事務所で待機していた支援者らとハイタッチして喜び合った。「家庭のある女性でも、お手伝いをいただきながら選挙戦を戦えた。つらい思いをしている人の力になれるよう取り組んでいく」と力を込めた。三浦氏は「想像以上の結果に身が引き締まる思い。困っている市民の力になりたい」とコメント。井土氏は「笑顔を絶やさず街を回った。川崎で生み育てられる社会を実現させたい」と強調した。
現職で再選を果たしたのは、公明・川島雅裕氏(52)、立民・押本吉司氏(39)、無所属・重冨達也氏(34)、共産・市古次郎氏(45)、自民・松原成文氏(69)、自民・末永直氏(39)。一方、議席を守れなかった吉沢氏は「逆風もあったが力不足」、大庭氏は「勢いある政党との差。訴えも届かなかった」と肩を落とし、新人の維新・井藤浩次郎氏(53)も一歩及ばなかった。
県議選川本氏が3万票超
3議席を4人の候補で争った中原区の県議選では、現職の自民・川本学氏(51)が3万947票を獲得しトップ当選。現職の立民・滝田孝徳氏(52)は6期連続で当選を決めた。3選を目指した共産・君嶋千佳子氏(73)は涙をのみ、市議から鞍替えした維新・松川正二郎氏(54)が3つ目の議席を獲得した。
川本氏は「政権与党への厳しい評価を受けた選挙となったが、多くの期待もいただいた。引き続きブレずに地域の安心安全、コロナで変革する企業の課題解決など、県民目線で地に足をつけて取り組む」と意気込んだ。
投票率に差も
川崎市選挙管理委員会によると、中原区の投票率は市議選が44・45%で前回より1・56ポイント増、県議選が44・23%で同1・53ポイント増。
区内27カ所ある投票所のうち、当日の投票率(市議選)が高かったのは、大戸小学校(40・00%)、市立ろう学校(39・24%)、神明会館(38・20%)で、低かったのは中原区役所(24・41%)、住吉小学校(26・27%)、東住吉小学校(27・07%)。最大15ポイント以上の差があることについて、区選管は「期日前投票が含まれていないので一概には言えないが、新しい住民は地元選挙への関心が低い可能性もある。こうした地域による傾向は前回にもみられた」と話した。
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