川崎市内で季節外れのインフルエンザの流行が続いている。9月4日から11日までに報告された学級・学年閉鎖は7件。例年流行が下火になる夏場でも収束を見せていない異例の事態に、市教育委員会などの担当者は警戒を強めている。
インフルエンザによる学級閉鎖は、9月4日から対象となった宮前区と麻生区の小学校を皮切りに11日までに6件の報告。中原区の玉川小学校では2年生3クラス92人が、5日から4日間の学年閉鎖となった。7月も市内で7件の学級閉鎖があり、夏休み期間の8月が終わってもなお切れ目なく流行が続いている状況だ。
市教育委員会によると、学級閉鎖の判断は、感染症と診断された児童生徒がクラスの約2割に上った場合に学校と学校医が検討し決めるという。市内では、新型コロナが流行し始めた2020年3月頃から昨年末までの3年近く、インフルエンザによる学級閉鎖はなかった。しかし今年1月13日に報告されて以降、8月末までに学級閉鎖が130件、学年閉鎖が6件となっている。
患者数、前週より増加
市内61施設の定点医療機関から週ごとに報告されるインフルエンザの患者数は、8月28日〜9月3日が3・54人で、前週の2・15人から増加。厚労省が流行期の目安としている1医療機関あたり「1人」を大幅に超えており、市健康福祉局の担当者は「例年よりかなり高いレベルで推移している。原因ははっきり分からないが、新型コロナの流行が一段落したことに加え、厳しい猛暑もあって、マスクを外した人が増えたことが可能性の一つとして推測される」としている。
当期のインフルエンザワクチンが医療機関に供給されるのは例年9月末以降。市健康福祉局では日常的な予防法として、「外出後の手洗い」「室内の湿度は50〜60%ほどを維持」「十分な休養とバランスのとれた食事」「マスクの着用」などを呼び掛けている。
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