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中原区版 公開:2023年9月29日 エリアトップへ

下沼部小 理科教育賞で「大賞」 児童主体の授業が高評価

教育

公開:2023年9月29日

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日産財団の原田常務理事から賞状と盾を受け取る菅原校長(中央)と久保田教諭(右)
日産財団の原田常務理事から賞状と盾を受け取る菅原校長(中央)と久保田教諭(右)

 日産財団主催の「第10回理科教育賞」で、下沼部小学校(菅原隆宏校長)が最優秀賞にあたる大賞を受賞した。9月19日には同校を訪れた財団関係者から賞状と盾を授与。児童が主体的に学ぶ姿勢を引き出すために工夫した授業計画などについて財団に報告した。

 優れた理科教育や子どもの能力開発につなげる研究などに取り組む学校や団体を選定し助成する「理科教育賞」。全国から報告書が寄せられた計35校の中から、下沼部小学校が唯一の大賞に選ばれた。

 評価されたのは、2019年度から実施している理科の授業。研究テーマを「見方・考え方を働かせ、資質・能力を育む理科・生活科の授業づくり〜子どもが主体的に動き出す授業を目指して〜」と掲げ、知識だけでなく、実践や体験をすることで児童の問題解決や学びを深めてもらおうと授業に工夫を凝らした。

 「発電と電気の利用」の単元では、実験や観察、話し合いを通し解決までの道筋を見やすく図式化した表を作成。全体像が見渡せ、思考の流れを視覚的に認識できるようになったという。「物の重さ」の単元では、学年が上がるごとに学びを深める授業計画を示すなどし、能力の育成を目指した。菅原校長は「児童の思いや考えに基づき、問題意識に対して主体的に行動することで新たな発見や解決策につなげてほしい」との思いを込め、教員の共通認識として取り組んできた。

教員にも相乗効果

 こうした授業が奏功し、児童に行ったアンケートでは、「自分で疑問や問題を見つけている」「自分の予想をもとに実験の計画を立てている」「実験の結果から何が分かるか自分で考えている」などの質問に対し、肯定的な回答が学年を追うごとに増加。児童に加えて、教員からも「子ども目線で授業を行えるようになった」「普段の生活の中で、理科の授業につながる見方を持てるようになった」などの成果もみられた。担当教諭の久保田将央さんは「理科指導が得意な教員ばかりではなかったが、どのように授業をするか考えるきっかけになった。理科以外の授業にもいかせる」と話す。

 同校から報告を受けた同財団常務理事の原田宏昭さんは「日本で最も素晴らしい理科の授業を受けた子が、将来科学者や新たな発明を担う人になってくれることを願う」と期待を込めた。

「全小理」の大会へ 

 同校は11月16日(木)、17日(金)に神奈川県を会場に開催される全国小学校理科研究協議会(全小理)の研究大会にも参加する予定。「この大賞を誇りに、本校の取り組みや成果を全国の学校にも発信したい」としている。

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