神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
中原区版 公開:2024年5月24日 エリアトップへ

ワンこめプロジェクト 犬のおやつで障害者支援 川崎市獣医師会も協力

文化

公開:2024年5月24日

  • X
  • LINE
  • hatena
写真左から、しいの実の村山理事長、プロジェクト担当の岩崎氏、市獣医師会の岩佐専務理事、しいの実の近松施設長
写真左から、しいの実の村山理事長、プロジェクト担当の岩崎氏、市獣医師会の岩佐専務理事、しいの実の近松施設長

 ペットフードを通じて、福祉作業所で働く障害者の社会参加の機会につなげる取り組み「ワンこめプロジェクト」が区内で進む。創造性のある仕事を提供し、工賃アップに寄与することで経済的にも後押ししたい考えだ。

 「ワンこめ」は、ペットの栄養管理士がレシピを手掛けた米農家が作る米粉を使用した低アレルギーな犬用のおやつ。ニーズがあって、作業工程も難しくないことから就労支援施設が抱える課題を解決し、環境改善を促進するという取り組みが全国的に進められている。

 このほど中原区でも、福祉作業所おかし工房しいの実(木月伊勢町)で導入。施設長・近松厚志さん(53)は「レシピや材料が提供されるのでロスも出ない。製造には創意工夫が求められ、スタッフも楽しく作業している」と話す。複雑な工程がないことで、これまで単純な作業しかできなかった障害者でも製造に携われることが利点。村山憲一理事長(77)も「障害者らの収入が増えることで経済的な支援の一助となり、自立を後押しできる」と期待。軌道に乗れば、月千個単位で生産することを見込む。

6月から販売

 すでに東京都や埼玉県の作業所等では、このプロジェクトで一人当たりの工賃が月額1万程度上がるなど実績もある。区内でブランド戦略に基づくプロモーション設計などを手掛け、プロジェクトを担当する岩崎拓哉さん(53)が地元での製造拠点を探し、川崎市社会福祉協議会から菓子作りに定評のあるしいの実を紹介された。岩崎さんは「試作も順調に進んでいる。6月ごろから販売できれば」と意気込む。

動物病院で紹介

 市内で開業する動物病院など67店が加盟する川崎市獣医師会も協力。専務理事の岩佐保宏さん(37)は「ここ10年でペットのアレルギーに敏感な飼い主が増えている」という。福祉分野への関心を高める獣医師会では加盟店に呼び掛け、治療中のおやつや待合室に試食コーナーを置くなどして製品を広くアピールする。製品が作られる背景を理解した上で、会としてできるだけ協力していきたい考えだ。

 製品は愛犬家が集まるイベント会場や、ネットショップなどで販売予定。今後は、同工房が培った製造技術を近隣の作業所等へも伝授し、より多くの就労支援施設へ展開していくことが目標という。問い合わせは同プロジェクト事務局までメール(contact@wankome.com)で。

中原区版のトップニュース最新6

自転車「ながら運転」防止へ

県警本部・中原警察

自転車「ながら運転」防止へ

携帯4社連携、啓発強化

11月22日

年内に事業認可へ

南武線立体交差

年内に事業認可へ

11月23日・24日 説明会

11月22日

等々力でロケット打上げ

市民団体FUEL

等々力でロケット打上げ

40mの高さまで発射体験

11月15日

「告白の旅」を映画化

HIV患者の福正さん

「告白の旅」を映画化

海外でLGBTQ特別賞

11月15日

夢と笑顔、宇宙へ届け

新城小

夢と笑顔、宇宙へ届け

2月、写真をロケットで

11月8日

佳子さま、緑化祭で川崎に

佳子さま、緑化祭で川崎に

地元中学生と記念植樹

11月8日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 11月22日0:00更新

  • 11月15日0:00更新

  • 11月8日0:00更新

中原区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

中原区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年11月22日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook