川崎市は、等々力緑地など市内6カ所の公園利用者に行った「公園禁煙化のアンケート調査」の結果を5月28日に公表した。全面禁煙を希望する人が半数を超える一方で、分煙を望む声も3割超あった。市では、今年度中に公園での喫煙の在り方を検討し、来年度には方針を決定する考え。
市は、望まない受動喫煙、火災の懸念などについて、公園利用者から苦情や相談が複数件寄せられていたことを受け、3月1日から4月30日まで、区内の等々力緑地やこすぎコアパークなど市内6公園で「全面禁煙化」の取り組みを試行。周知看板やポスター等を掲示したほか、調査員が見回りを行った。公園内での喫煙について、利用者にはアンケート調査を実施した。
アンケートには518人が回答。喫煙習慣があるかの問いには、「よく吸う」が11%だったのに対し、「吸わない(禁煙した)」が85%だった。喫煙のどういうところが気になるか(複数回答可)については、「におい」が最も多い346件で、次いで「ポイ捨て」が298件、「けむり」が285件だった。公園での喫煙をどう思うかの問いには、「全面禁煙がいい」が54%で、「分煙がいい」は34%という結果だった。寄せられた意見では「禁煙化の取組の看板をもっと増やしてほしい。看板やポスターがあると利用者からも注意しやすい」「禁煙にしても喫煙する人は必ずいる。喫煙できる場所を設置すべき」といった声があがった。
来年度に方針決定
市は、武蔵小杉駅前周辺など市内7カ所を「路上喫煙防止重点区域」に指定することで喫煙者に過料を課す「路上喫煙防止条例」を施行しているが、公園は対象外。喫煙者へ配慮のお願いや注意喚起の看板を設置するなど、喫煙者のマナーに委ねられているのが現状だ。
今回のアンケート結果について、市の担当者は「禁煙を求める声が多かったが、分煙を求める声も一定数あり、両方の意見を聞くことができた。それらの意見を踏まえ、他市の取り組みも参考にしながら、公園での喫煙についての考え方を検討していきたい」と話す。市は、今年度中に公園内の受動喫煙対策や、たばこの火による安全性などの課題を検討し、パブリックコメントなどを経て、来年度には方針を決めていくとしている。
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