東住吉小学校(片山純子校長)の5年生84人は6月26日、福田紀彦市長を招いて二ヶ領用水の清掃活動を行い、意見交換を行った。「二ヶ領用水を未来に残していきたい」という児童に対し、市長は「みんなにその思いを伝えてほしい」とメッセージを送った。
川崎市教育委員会が市内全校で取り組んでいる市制100周年記念事業「学校e〜ね★サミット」。同校では、その取り組みの一つとして、今年度、5年生の総合的な学習で「未来へ!川崎の宝 引きつぎ隊」をテーマに学習を進めている。
5年生は、昨年から学校の近くを流れる「二ヶ領用水」に着目。「歴史を大事にし隊」「ごみをきれいにし隊」「生き物を守り隊」などのグループに分かれ、行政や保全団体から話を聞き、清掃活動や生き物調査などに参加してきた。二ヶ領用水を未来に残していく「川崎の宝」と位置づけ、学んできたことをまとめた資料と共に「一緒に清掃活動をしませんか」としたためた手紙を市長への意見箱に投函。それを見た市長が快諾し、この日の企画が実現した。
当日は、ボランティア団体「シニアの『ちから』ネットワーク・中原」の協力のもと、4グループに分かれて二ヶ領用水でゴミ拾いを実施。福田市長や板橋茂夫中原区長らと一緒に、用水の花壇や川の中のごみを拾って集めて歩いた。
学校に戻ると、市長や保護者、地域の関係者にが見守る中で、これまで学習してきた歴史や同用水の生き物調査の結果などを紙芝居にしたり、劇で発表した。意見交換会では、児度たちが市長に「関連グッズを作ってもらって一緒に配りたい」「川崎の宝をめぐるスタンプラリーをやりたいので、ぜひアピールを」「二ヶ領用水の清掃団体『子供のちから』を立ち上げるので、ポスターに写ってほしい」などと要望を伝えた。
市長は「みんながきれいにしたいという思いが歴史をつくっていく。法律的に難しいこともあるが、『子供のちから』は素晴らしい企画なので、ぜひ参加したい。みんなの大切にしていこうという思いを、ぜひ周りに伝えていってほしい」と児童に呼び掛けた。大内青葉さんは「市長に思いを伝えることができてうれしかった」と話し、高田夏菜さんは「二ヶ領用水だけでなく、川崎のことを多くの人に伝えられるよう視野を広げていきたい」と抱負を語った。
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