国際交流や福祉などさまざまな分野で神奈川県内の若者の活躍をたたえる2023年度の「キララ賞(かながわ若者生き活(い)き大賞)」に、川崎市内でホームレス支援を続ける「CoE(こえ)」の9人が選ばれた。代表の濱野怜さん(24)と副代表の神領龍生さん(22)が8月23日、福田紀彦市長に受賞を報告した。
「キララ賞」は生活クラブ生協神奈川と福祉クラブ生協の共催。市内関係者の受賞は今回で8団体目となる。
「CoE」は、濱野さんが21年に大学3年生で始めたホームレス支援団体。毎週木曜日の夜、炊飯器を乗せたリアカーを引いてホームレスを訪ね歩き、その場でおむすびを握り、味噌汁などを提供して談笑し、信頼関係を築いてきた。ホームレス本人の意向を確認して自立支援センターなどにもつなげ、最終的には「路上生活者ゼロ」を目指している。
濱野さんは市議会議員選挙の手伝いをする中で、深夜にホームレスが倒れる現場に遭遇。何もせずにいると別のホームレスに「目の前の困った人も助けられないのか」と批判を受け猛省し、その年の大晦日に活動を始めた。神領さんは川崎駅付近のゴミ拾い活動中に濱野さんと出会い、「自分自身の冷たさに気が付いた」という。
濱野さんは報告の中で「ホームレス支援も若者の力で楽しく、明るく解決できたらと思う」。福田市長は「『前向きに解決』というアプローチがうれしい。若い人たちの具体的で継続的な行動の価値は、とても大きい」と称賛していた。
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