第50回衆議院議員総選挙の投開票が10月27日に行われ、神奈川18区(中原区・高津区)は立憲民主党の新人・宗野創氏(31)が初当選を果たした。国民民主党の新人・西岡義高氏(47)、自由民主党の前職・山際大志郎氏(56)が比例代表で復活当選を決めた。
「一票の格差」是正に伴う新しい区割で中原区内の分割が解消され、高津区と「神奈川18区」となって初めて行われた今回の衆院選。終盤には自民党が非公認とした候補の党支部に活動費2千万円を支出した問題が報じられるなど、政治とカネ、物価高対策や政治改革などが争点となる中、小選挙区で宗野氏が6万8632票を獲得し、西岡氏、山際氏と1万6千票以上の差をつけ、初当選を決めた。
宗野氏は、中原区内木月に構えた事務所で、多くの支援者らと共にテレビで開票速報を見守る中、午後11時50分ごろに当選確実が報じられると、事務所は大きな歓声に包まれた。宗野氏は「『今の政治を何とかしないといけない』。皆さんのそうした思いが今回の結果になった。これからが新しい政治のスタート。これまでの不誠実な政治ではなく、クリーンな政治をつくっていきたい」と選挙戦を振り返り、今後の抱負を語った。本紙の取材に対し「今度は自分が監視される立場。生活者目線での政治をどこまで実行できるか。暮らしを立て直すサービスにしっかりと取り組んでいきたい」と気持ちを新たにした。
次点の西岡氏が5万2596票、山際氏が5万2593票とわずか3票差で、ともに比例代表で復活当選。西岡氏は初、山際氏は7回目。西岡氏は、本紙の取材に対し「ほぼワンイシューで訴えた『手取りを増やす政策』が求められた結果。これに全力で取り組むと共に、地元の声を当事者の目線で国政に届けていきたい」と話した。当日はメディア対応を行わなかった山際氏は、後日、本紙の取材に「多くの支援に対し深く感謝申し上げると共に、有権者の皆様からの厳しい声に対しても真摯に受け止め、初心に戻って仕事をさせていただきたい」とコメントを寄せた。日本維新の会の新人・横田光弘氏(66)、日本共産党の新人・君嶋千佳子氏(74)は及ばなかった。
小選挙区の投票率は55・99%、中原区57・37%、高津区54・42%だった。
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