宇宙に夢と笑顔を届ける「こども宇宙プロジェクト」に新城小学校(伊東芳男校長)の児童らが参加する。全校児童720人の夢や希望を書いたメッセージを掲げた写真が、来年2月にロケットで打ち上げられ、国際宇宙ステーション(ISS)で公開される予定だ。
「宇宙のように無限に広がる子どもたちの未来を応援したい」と、航空写真事業などを行う国際総合企画(株)が実施する同プロジェクト。ISSが完成した2011年に企画を立ち上げ、前回は全国150校5万人の児童の夢を宇宙に運んだ。11回目となる今回は、川崎市制100周年を記念して市内から5つの小学校が選ばれ、中原区では新城小が参加する。
児童らはそれぞれが自分の夢や希望などをメッセージカードに書いて、10月30日にクラスごとに写真を撮影。中村太陽さん(6年)は「史上最高のメジャーリーグプレーヤーになる」と書き、「来年の卒業を前に最高の思い出になった」と笑顔を見せた。将来の夢は漫画家という篠田彩希さん(5年)は「世界のいろいろな国を巡りたい」と希望を込めた。市制100周年の年ということで改めて地域を見直すきっかけにもなり、「あいもーる大好き」など、新城の街への思いを書いたメッセージもあった。
今後はこのクラス写真を組み合わせてモザイクアートを制作し、完成した作品はスペースX社のロケットに載せて打ち上げられる。「宇宙飛行士とともに旅立ち、ISSでモザイク画を披露します」と同社の担当者。打ち上げの様子などは動画で配信される。
新城小ではこれまでも児童の可能性を広げるためのキャリア教育の一環として、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の研究員を招いた講演会などを実施している。伊東校長は「子どもたちが好きなことに素直に取り組む気持ちを大切にしたい。宇宙空間に思いをはせることで夢を大きく持ち、可能性は無限にあると感じてもらえたら」と思いを込めた。
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