スマホや酒気帯びなど、自転車の「ながら運転」に対する罰則が強化されたことを受け、こすぎコアパークで11月15日に初の周知キャンペーンが行われた。県警本部と中原警察署が共催し、携帯電話4社が協力。危険運転体験や啓発チラシの配布で、通行人らに呼び掛けた。
道路交通法が11月1日に改正され、自転車運転の新たな罰則が設けられた。携帯電話使用等は最大1年以下の懲役または30万円以下の罰金、酒気帯び運転は3年以下の懲役または50万円以下の罰金とした。中原区では今年に入って交通事故352件(11月14日時点)のうち、43%が自転車の事故と県内54の管轄でワースト1位になっている。
中原署の阿部哲哉交通課長は「区内は自転車利用者が多く、スマホを片手に運転する人も後を絶たない。罰則強化と危険性について周知を徹底したい」と力を込めた。
当日は警察関係団体、携帯電話事業者4社ら約20人が参加し、交通安全啓発チラシ500部を配布。体験ブースではVRゴーグルを着けて「自転車ながらスマホ」の危険性の疑似体験や、飲酒ゴーグル体験、反射材効果の視野確認などに多くの人が参加し、白バイの体験乗車には親子連れの姿もあった。ながらスマホの危険体験をした西生田中(麻生区)の吉坂優里さん(1年)は「後ろ向きに進んでいるような怖さだった。スマホを見ながら自転車に乗ることが危険なことだとよくわかった」と話した。
過去には死亡事故も
県内の自転車関連事故は、2023年が5436件で交通事故全体2万1870件の24・9%を占める。このうち自転車の携帯電話等使用による事故は11件起きている。また、飲酒による自転車事故は、19年から23年の過去5年間で、死亡事故2件を含む89件発生。県警本部交通部の松沢英之警視は「令和になってから自転車事故の中でも、スマホを使用中の事故件数が増えている。その危険性について地域や家庭、職場などでも話し合っていただき、ながら運転は絶対に止めてもらいたい」と訴えた。
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