アイドルグループTOKIOの元メンバー・山口達也さん(52)が12月6日、アルコール依存症をテーマとした講演会をエポックなかはら(上小田中)で行った。川崎市社会福祉協議会川崎市福祉人材バンクの地域課題研修として実施され、会場には約160人が集まった。
山口さんは2018年に不祥事により旧ジャニーズ事務所を退社後、20年に酒を飲んでオートバイを運転、事故を起こし現行犯逮捕された。現在はアルコール依存症を公表し、講演活動を行っている。
4年前の交通事故後、医師から「アルコール依存症」と宣告。完治することはなく、克服するには「アルコールを一生飲まないこと」を知った。「依存症を認めてから4年間、たまたまお酒が止まっている状態。治す薬はなく、治すのは自分の心」と話した。
「楽しい酒」から変化
20代の頃は仕事の付き合いやコミュニケーション形成のために酒の場を楽しんでいたが、「飲み方がおかしくなった」のが35歳から40歳の時期。煩わしさから飲み会を断り、自宅で一人で飲むことが次第に増えたという。「一人飲みは周囲に気を使うこともないので効率が良かった。記憶をなくすまで浴びるように飲んでいた」
アルコール依存症を認め、自助会にも参加し、自己を見つめ直した山口さん。現在は過去を冷静に振り返ることができるようになったと言い、日ごろ抱えていた不安感から生じた「生きづらさ」を、「酒に酔うことで自分を殺し生きてきた」と客観視している。「過去や他人は変えられないけど、自分と未来は変えることができる。心がつぶれていたのに気づけたことで、導き出せた答え」と語った。
中原区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>