新年にあたり、本紙では板橋茂夫中原区長にインタビューを行った。川崎市市制100周年を迎えた昨年の中原区の取り組みを振り返るとともに、防災対策や交通安全対策などの重要施策など、今年の区政運営の方針などを語った。 (聞き手/本紙・中原区編集室 中島崇雄)
――昨年一年を振り返り、中原区として感じた手応えについてお聞かせください。
「昨年は市制100周年事業として、8月に『なかはらコアまつり』を開催し、約3万人もの方に参加いただきました。一昨年のプレイベントが約1万4千人でしたので、大変盛況で良い取り組みができたと思っています。この事業は、中原区の企業や商店街といった地域の皆様に実行委員会として関わっていただき、皆様が主体となって企画から当日の運営までを行っていただきました。そこに区役所も一緒に連携して取り組み、地域の皆様には大変記憶に残る、中原区を好きになってもらえるようなイベントになったと思います。
また、緑化フェアが10月19日から11月17日まで等々力緑地の会場で行われ、10月20日には『中原区民祭』を同時開催いたしました。区民祭には当日約2万8千人もの方が来場され、相乗効果もありました。区民祭を楽しんでいただきながら、緑化フェアの緑に親しんでいただくこともできました。
12月には『なかはらランニングフェスタ』を開催いたしました。100周年ということもあり、市内在住の方にも参加していただこうということで約1千人の方にエントリーいただき、盛況でした。車椅子の方や、3歳から保護者の皆様と走られるカテゴリーもあり、大変多くの子どもたちが笑顔いっぱいで走っておられ、私自身も皆様からたくさんの元気をいただきました。こうした各イベントで様々な世代が障害のあるなしに関わらず、取り組みに参加していただき、みんなで支えながら生きるというインクルーシブルな社会の実現に向けた取り組みとして、『Colors,Future!いろいろって、未来。』の多様性を体現できたと思っています」
――今年の区政運営について重要施策などをお聞かせください。
「昨年の元日に発生しました能登半島地震以降は、我々も避難所運営会議など、さまざまな訓練を通じて防災対策強化をしてきました。今年はこの防災を引き続き強化していかなければいけないと思っています。能登半島地震では避難所が混乱していたこともあり、市では在宅避難を推奨しています。建物等に被害がなければ、自宅にある食べ物で何日間か過ごしていただき、水や食料がなければ避難所に取りに来ていただく。避難所ではなく、プライバシーの確保された住み慣れた自宅で過ごす方が、より住みやすく、健康面でもいいですし、勝手がわかっているということもありますので、ぜひそれを進めていきたいと思っています。ただそのためには必要な備蓄を揃えていただく必要がありますので、これから啓発が必要だと思います」
「魅力溢れる区へ、みんなで創る1年に」
「今年1月には、帰宅困難となった方たちの中でも要配慮者、妊産婦、小さなお子様連れ、高齢者といった方たちを対象に、帰宅困難者の訓練を行う計画を現在進めています。昨年12月には、高層マンションの住民の方向けに防災に関するアンケート調査を実施させていただきました。在宅での避難への備えなどについて意識調査をさせていただき、今後の防災対策、特にタワーマンションを中心にどうするかを検討していこうと思っています。
また中原区は交通事故が非常に多く、特に自転車の事故を減らさなければなりません。マナー向上の交通安全教室、街頭でのキャンペーン、啓発活動などをより強化する予定です。警察署の協力のもと事故発生地点を分析し、特に事故が多いところでキャンペーンも展開していこうと考えています。そのためには交通安全指導員や、交通安全協議会の皆様と連携しながら一層の啓発を行っていきたいと思います」
――今後も人口の増加が予想され、子育て世代も増えている中、今後のまちづくりについて、お聞かせください。
「中原区は毎年約2万1千人の転出入があり、人口の入れ替わりが激しい区です。一方で、区の魅力やポテンシャルをどうやって活用していくか。誰もが気軽に地域の活動に参加できるような街にしていきたいと思っています。区民の交流を深めるために中原区のスポーツパートナーと連携したイベントや区役所コンサートなどの音楽イベントも開催していきたいと考えています。一昨年から、地域に関わるきっかけづくりとして『なかはらはじめの一歩講座』を開催しています。昨年は『街歩き×スマホ写真講座』を開催し、当日撮影された写真の展示会など、参加された皆さんがつながりを持てるようなことも行い、非常に好評でした。こうしたイベントを通じて、新たに転入してきた方たちや若い世代に、ぜひ中原区の魅力を知っていただければと思っています。
また昨年3月に策定しました第7期中原区地域福祉計画においても、子育て世帯から高齢者をはじめ、すべての方々が中原区で安心して暮らし続けることができるよう取り組むこととしています。子育てに関しては、民生委員や地域の方々で運営している子育てサロンが区内に12カ所あります。このサロンは、特に単身世帯で子育てに苦労している方などに仲間づくりや日頃の子育ての悩みや心配事を相談していただくものです。年間約200回開催しており、この1年で約4千人のお子さんが参加して参加者同士の交流や民生委員の方たちとのつながりづくりの場になっています。
高齢者向けには、地域の方々とお話できるコミュニティカフェや、健康体操、中原区独自の地域包括ケアの取り組みの一つ『ご近所さんぽ』も行っています。ぜひご参加いただき、高齢者同士のつながりを保ちながら、元気に過ごしていただきたいと思います」
――今年どんな一年にしていきたいとお考えでしょうか。
「まちを良くしていくベースは、愛着づくりだと思っています。人、自然、街並み、スポーツなど中原区の好きなところを見つけて、愛着を持ち続けていただきたいと思います。
今年は市制101年目でありますので、新たな一歩が始まる年にもなります。魅力溢れる中原区となるようにこれまでの歴史を大事にしながら、100年先を見据えて、まちづくり、防災、文化・芸術、スポーツなど『みんなで創る』1年としていきたいと思っています。区役所も新たな気持ちで取り組んでまいりますので、引き続き、皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます」
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