18歳以下の障害児入所施設「川崎市中央療育センター」(井田)の関係者は3月18日、川崎個人タクシー協同組合(川崎区)の事務所を訪れ、長年にわたる協力に感謝状を贈呈した。同組合からは、組合員有志によって40年以上にわたり、遠足の移動や交通費、食事代などの提供を受けてきた。同センターの上瀧美帆園長は「感謝しかない」と謝辞を述べた。
今回、同組合の事務所を訪れたのは、川崎市中央療育センターを運営する社会福祉法人同愛会の業務執行理事の斎藤喜美夫さんと、上瀧園長の2人。2人から、同組合の石渡義洋理事長に感謝状と花束、山岸隆信理事に入所児からの寄せ書きと記念品が贈られた。
同組合が、遠足に協力するようになったのは1979年から。川崎市が運営していた前身の「しいのき学園」時代、入所する親子が個人タクシーを利用。その際、タクシーに乗る機会がなく、外出する機会も少ないとの話を運転手が聞き、何かできることはないかと同施設に提案したことがきっかけだった。
その後、組合員有志で協力者を募り、ガソリン代や高速代、食事代などを組合内での募金や、組合の支援金などで賄ってきた。行先は、江ノ島水族館、よこはま動物園ズーラシア、葛西臨海公園など、毎年両者による話し合いの中で決定している。2015年に同愛会が指定管理者となり、中央療育センターとなってからも遠足支援事業は継続。44回目となった昨年10月には、40人近い入所児と職員がタクシー23台に分乗してよみうりランドを訪れ、年に一度の遠足を楽しんだ。
上瀧園長は「子どもたちは家族以外の人と関わることが少ないので、こういう機会はありがたい」と感謝の意を示す。27年にわたり参加する山岸理事は、家族の協力で菓子を袋詰めにして子どもたちにプレゼントしているという。「ドライバーも毎年楽しみにしているし、毎回子どもたちの笑顔を見れてうれしい」と笑顔で話し、石渡理事長は「出来る限り継続、協力していきたい」と今後について語った。上瀧園長は「子どもたちも年に一度のこの行事を楽しみにしている。今後もご協力いただけたらありがたい」と話した。
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