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中原区版 公開:2016年3月11日 エリアトップへ

神奈川県 消防団応援事業を導入 先行の川崎市は入団促進に期待

社会

公開:2016年3月11日

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消防団応援事業を導入

 川崎市や横浜市2区が進めている消防団応援事業が神奈川県で今年4月頃から導入されることが分かった。消防団員が団員手帳などを提示すると地域の商店や商業施設などでサービスなどが受けられるもので、消防団員のメリットを増やすことで新規入団を促していきたいとしている。

 消防団応援事業は、「応援事業所」の登録を受けた商店や商業施設などで消防団員が「消防団手帳」を提示すると様々なサービスが受けられるというもの。

 2月の県会議本会議で川本学県議が質問し、防災局長が「順次店舗の登録を進め、市町村と連携して制度を充実していきたい」と答弁。4月からスタートさせる予定だという。

 昨年7月から先行してサービスを行っている川崎市では、現在、市内約20店舗の飲食店や理容室、文具店などが応援事業所となっている。各店舗は「ドリンク1杯無料」や「理容代金から500円割引」などのサービスを用意している。

 しかし、市内でこのサービスの利用者は現在のところ確認されていない。市のホームページや会合でアナウンスをしているが、団員が知らないことも少なくない。そんな中、県で事業化となれば周知やサービスの量的な拡充につながるという。

 川崎市消防局では「県下一斉での取り組みに広がれば、使用できる店舗も増えてメリットが増える。消防団の加入促進としても良い取り組みではないか」と話している。

消防団員の成り手不足

 現在、川崎市内の消防団員数は1181人(15年4月1日現在)いるが、定数は1345人で164人足りていない。南部は特に不足が目立ち、川崎消防団が定数166人に対して142人、幸消防団が同183人に対して158人、中原消防団が同265人に対して220人となっている。また、この状況はここ5年以上続いているという。

 消防団は地域の防災活動の担い手であり、災害時には消火や救助といった消防活動を行っている。14年は144件の火災現場に述べ2501人が出動している。かつては地域で事業を営む個人事業主や町会役員らが団員となっていたが、最近では個人事業主の減少や自治会・町会加入者自体の減少などが要因で団員数が減少している。応援事業が消防団員の入団促進の一手になるか期待が集まる。

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