自転車や歩行者が滞留し問題となっている平間駅前の「開かずの踏切」の遮断時間が、2020年度末をめどに短縮される。JR東日本が新たに制御システムを導入し、1時間あたり8分程度の改善を見込む。住民からは踏切周辺の環境改善を望む声が聞かれる。
JRが「賢い踏切」と呼ぶ新たなシステムは、駅を通過する列車と停車する列車を判別し、停車する列車の減速に合わせて踏切の警報開始点を遅らせるもの。両列車とも同時点で検知し警報開始が同一である現状と比べ、立川方面の下り列車1本につき27秒、1時間あたりでは8分程度短縮できるという。システムの運用に伴い、平間駅では下り列車の停車位置を川崎方面に10メートル移動させる調整も行う。
現在この踏切は、通勤ピーク時の午前8時台で1時間あたり48分間遮断する「開かずの踏切」となっており、遮断機をくぐる危険な横断などが問題視されてきた。線路を高架化させる立体交差事業は約20年かかることから、川崎市はJRと緊急対策を協議していた。
JRの広報担当は「新システムで模擬実験を行った結果、滞留改善へ一定の効果が見込めると判断している。導入後も検証し今後にいかしていきたい」と話す。地元に住む男性は「通勤時間帯の数分は、歩行者や自転車にとって効果は大きいと思う」と期待する。
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