川崎市は今年度から認知症地域支援推進員を各区に配置。医療・介護の橋渡し役として本格的に活動が始まった。今後、地域で認知症当事者とその家族を支える「チームオレンジ」の立ち上げや、運営支援の調整も担う。
認知症地域支援推進員は、住み慣れた環境で暮らし続けられるように当事者や家族からの相談に乗り、地域包括支援センターなど関係機関との連携役。認知症予防の啓発、早期発見モデル事業の運営補助や個別支援なども行う。保健師や社会福祉士などの資格を有した推進員は、各区にある地域支援課に配置されている。7区の推進員との情報共有や、まとめ役として市全体を担当する推進員も配置された。市地域包括ケア推進室の担当者は「認知症に関する地域の調整役であり、地域を見守る担い手となる存在。困ったことがあれば、自分が住んでいる区の推進員に相談してほしい」と呼び掛けている。
チーム発足へ
市では、2020年に地域の中で認知症当事者と家族を応援するため、養成講座を受けた認知症サポーターを中心に「チームオレンジ」の発足を目指しており、その仕組みづくりにもつなげていきたい考え。
市の推進員は、これまで市内全体を1人で担当していた。しかし、国の統計によると、2020年は6人に1人と言われていた認知症当事者が、25年には5人に1人になると見込まれている。各区の状況に応じて地域特性を生かした支援体制を構築するために、区ごとに推進員を配置する必要性が増していた。
「地域によっては一人暮らしが多かったりとさまざまな特徴がある。住み慣れた地域で認知症の人と、家族を支えるネットワークづくりを行っていきたい」と担当者。「地域ぐるみで認知症に対する正しい理解を深めてもらう機会になれば」と話している。
問合せは地域包括ケア推進室認知症・権利擁護担当【電話】044・200・2470。
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