川崎市は3月1日、市立学校の給食で提供されている牛乳を、4月からストロー不要の容器で提供することを発表した。児童生徒から市に寄せられた意見が参考にされたもので、従来使用してきた使い捨てのプラスチックストローを、年間約6トン削減することにつながる。
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4月から提供される新たな牛乳パックは、容器上部の飲み口が開けやすく改良されており、ストローを使用せずに直接口をつけて飲むことができる。変更の対象となるのは、市立小、中、特別支援学校全170校。
容器変更に向け、市は市立学校の給食用牛乳を一括調達する(公財)神奈川県学校給食会や、牛乳の供給事業者である雪印メグミルク(株)と協議や調整を行ってきた。同社の環境配慮に対する取り組みの推進として、ストロー不要パックへの容器変更が決定。市に提供される牛乳を製造する、海老名工場で出荷される分が、パック変更になるという。
「脱プラ」考える契機に年間で2千万本削減
4月から提供する牛乳に関して、入学したばかりの小学1年生などストローが必要な児童生徒に対しては、環境に配慮したバイオマスプラスチックを配合したストローを配布する。市担当者は「いきなりストローをなくすと学校現場も混乱してしまうと思うので、ストローなしでも大丈夫という子どもには、徐々に慣れてほしい」と話す。
今回のパック変更により、年間で約2000万本、約6トンのプラスチックストローが削減されることとなる。この削減量は約186人分のプラスチックごみの年間排出量に相当。ストロー焼却によるCO2排出量は、約15トン減らすことができるという。
同担当者は「子どもたちにとって身近な給食から、プラスチック削減を考えるきっかけになれば」と話している。
子どもたちの声届く
給食用牛乳のストロー削減は、市内の児童生徒からの声が一つの契機となった。市民から市政への意見や提案ができる「市長への手紙」を通じ、市内の複数の子どもたちから意見が寄せられた。ストロー削減に向けて市長へ直接意見を届けていた一人は「私たちの思いが届いて、ストローをなくすことがかなってよかった」と語った。
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