火災予防ポスターをデザインして中原消防署から感謝状を贈呈された トニー クルーズさん 新丸子東在住 53歳
陽気な心で人のために
○…家族や地域との連携をテーマにしたポスターを依頼され、「火災予防について小さな子にもわかりやすいように」と気持ちを込めた。これまでも同署のウェブサイトにある子ども向け住宅防火対策ページのイラストと英語の監修を担当。「趣味で描くイラストが役に立ち、自分にできることなら」と二つ返事で引き受けた。
○…米国・ニュージャージー州で生まれ、7人兄弟の6番目。幼少期に両親を亡くし、生活が苦しい中で楽しみだったのがテレビで放映されていた日本のアニメ。「ガッチャマンやマジンガーZに夢中になり、絵を描くことが好きになった」。高校を卒業すると海軍に入隊し、19歳のときに横須賀基地に赴任。日本人の妻と知り合い、結婚を機に退役して30年以上も中原区に暮らす。
○…語学を習得するために映画の字幕を繰り返し見て覚え、国際交流センターの日本語クラスに通った。「母国語以外の言葉を学ぶ苦労を知るから、教わる側の気持ちもわかる」と英会話スクールで講師になり、今は独立して新丸子に英語工作教室を開く。子どもたちに教えながら、東京五輪前には中原警察署で警備にあたる警察官に英会話を指導したことも。誰とでも話せる陽気な性格は周囲を和ませる。
○…日本の好きなところは「安全で安心して生活ができ、人が優しい」。でも最近は、人と人の関係が希薄になっていると感じる。困っている人を見過ごせない性格で、妻から「ちょっとおせっかい」と言われるほど。一方で、日本ではまだ黒人に対する偏見を感じるという。「自分がきっかけでイメージを変えたい」と意気込む。「料理も食べることも好きだから料理教室も開きたい。人々の出会いの中心になれたらうれしい」
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11月22日
11月15日