趣味の「俳句フォト」の魅力を伝えるイベントを、あす6月15日に開催する 小山 正見(おやま まさみ)さん 木月在住 76歳
五・七・五で人生を豊かに
○...撮った写真に五・七・五の俳句を添える趣味を長年続け、その面白さを共有する仲間と今回、「俳句フォト」と題したイベントを初めて行政と協働で開催。「今は皆がスマホを持っていて何でも撮影できる時代。俳句は子どもでも誰でも簡単に作れるのが魅力。気軽に親しんでもらえたら」と目を輝かせる。
○...都内で教員を務め、校長として赴任した江東区の小学校の学区内にあったのが「芭蕉記念館」。教育の一環として自らも学びを深める中で、改めて俳句の魅力を知った。「俳句づくりを通して、風景や植物などの自然に触れたり、物事を観察したりすることで新たな発見も得られる。言葉の持つ力を理解でき、直感力や発想力も養える」。目標や目的だけを追いがちな現代の子への必要性を感じ、定年後も同区の教育委員会に勤務し、「俳句日本一のまち」を目指して教育を推進。今や、俳句の各大会が区内で開かれるほど文化として定着させた。
○...2年前に退職し、地元の木月に戻ってから、所有するアトリエで地域との交流も深める。ひとり時間の楽しみは囲碁。スマホのアプリで1日1局、ネット上の相手との対戦に興じる。「勝つとランクが上がって相手も強くなるんだよ。だから勝ったり負けたり。今まで2千勝・2千敗くらいかな」と苦笑い。
○...数年前に認知症を患った妻を思い詠んだ俳句をまとめ、句集を制作した。「妻は理解できないけど、生きていてくれることが幸せなんだ」。70歳を過ぎ、やり遂げる生き方から、今を楽しむ考え方へと人生観を変えた。「過去は過ぎたし、未来はまだ来ないでしょ。人生はなるようになるから」。両親に会いに帰省する子や孫、温かな仲間に囲まれて、撮って詠んで、笑い続ける。
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11月22日
11月15日