川崎市はこのほど、子どもの発達課題に関する相談に対応するため、川崎市子ども発達・相談センター「きっずサポートなかはら」を10月1日(火)に宮内に開設することを発表した。発達に心配がある18歳未満の子どもとその保護者が対象。地域療育センターと窓口を分けることで、速やかに相談できる体制を整えた形だ。
今回、開設されるのは、市が2021年度から市内各区で順次設置している川崎市子ども発達・相談センターの一つ「きっずサポートなかはら」(宮内4の19の20フォレスト等々力1階)。同施設は、子どもに関するさまざまな相談に対し、相談員が話を聞き、保護者と一緒に子どもに必要な対応方法や福祉サービスを提供することが目的。通園・通学している保育所や幼稚園、学校等へ対応方法についての助言や提案を行うことに加え、同施設で実施する通所事業や親子サロンなどによる支援も必要に応じて行っていく予定だ。
利用については、電話またはFAX等で相談日を予約(10月1日から。【電話】044・789・5948、【FAX】044・789・5950)。開所日は、月曜から金曜の午前8時30分から午後5時(祝日・年末年始を除く)。今後は、現在改装中の川崎市総合福祉センター(武蔵中原駅前)への移転も予定されている。
相談まで「速やかに」
市では、これまで子どもの障害や発達に関する相談を市内4カ所の地域療育センターで受け付けてきた。近年、子どもの発達に関する報道等も増えたことで、関心を持ち、心配する家庭が増えているという。市障害計画課の担当者によると、中原区と高津区を所管する中央療育センターの相談件数は13年が約470件だったのに対し、23年は約620件と10年間で1・3倍に増加。その内の6〜7割は知的障害や療育的治療、身体障害手帳の取得に至らない相談で、予約から相談までに数カ月の時間を要するケースもあるという。「相談をするにも療育=障害という心理的ハードルが高いイメージもある」と同担当者。そこで、市では地域療育センターと窓口を分けて、予約から相談までの時間を短く、気軽にできるようにと「きっずサポート」の設置を進めてきた。
今回、中原区と共に高津区も同時に開設することで市内7区すべてに設置が完了する。同担当者は「子どもの発達、障害に心配がある保護者や本人に、速やかにサービスを届けられるよう、今後も取り組みを進めていきたい」と話している。
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