神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
中原区版 公開:2024年9月20日 エリアトップへ

住吉書房元住吉店 本届け53年、歴史に幕 地元から惜しむ声多数

経済

公開:2024年9月20日

  • X
  • LINE
  • hatena
10月7日に閉店する住吉書房元住吉店
10月7日に閉店する住吉書房元住吉店

 元住吉駅前のモトスミ・ブレーメン通り商店街の一角にある「住吉書房 元住吉店」が10月7日(月)を最後に閉店することがわかった。区内外にある住吉書房の1号店であり、同商店街で唯一の書店として長年にわたり地元住民に愛されてきた同店。地域の人たちから惜しむ声が集まっている。

 9月10日、同店の店頭に張り出された「閉店のお知らせ」。10月7日が最終営業(午後8時)となる案内だった。「さまざまな選択肢を模索し、できる限り営業を続けるために尽力し、お客様にもご協力いただいてまいりましたが、あらゆる手を尽くしたとしても営業の継続は困難という判断になり、やむを得ずこのような結果となりました」。張り紙にはそう記されている。運営する(株)スーパーブックスの担当者は今回の閉店について「張り紙に書いてある通り」と話す。

 突然の閉店の知らせに、同店で毎月雑誌を購入しているという50代の女性は「知らなかった。店がなくなるのは残念」と話す。地元に長く住む40代の男性は「文房具なども売っていて重宝していた。馴染みある店がなくなるのは寂しい。小杉まで本を買いに行かないと」と惜しむ。

創業時はそば屋

 同店は、1927年(昭和2年)に「やぶそば」として創業し、51年(昭和26年)にスーパーマーケット「川崎住吉ストアー」を開店。71年(昭和46年)に「住吉書房」を立ち上げ、書籍業務をスタートさせた。その後、規模を拡大し、区内外に店舗を拡大していったものの、次第に経営難に。2015年に出版商社で取次会社のトーハングループの傘下に入り、19年から同グループの(株)スーパーブックスが経営を行ってきた。

 全国で書店が経営難によって次々と閉店する中、ブレーメン通りにあったもう一つの書店も10数年前に閉店。住吉書房は、残った唯一の書店として地域の文化を支え、地元で愛され続けてきたが、今回の決断となった。モトスミ・ブレーメン通り商店街の伊藤博理事長は「商店街の情報誌などを置いてくれたり、地元に積極的に協力してくれていた。物販の店舗が減っている中で、唯一の書店でもあったし助かっていた。長年続いてきた書店だけに寂しい」と話している。

 同店の店頭の張り紙には利用客へメッセージが記されている。「お客様との出会い、そして皆様に本をお届けできた日々は、私たちにとって貴重な財産です。これからも皆様が素晴らしい本と出会えることを願いながら、残された営業日も頑張ってまいります」

中原区版のトップニュース最新6

「日本版」全国で導入へ

タクシーのライドシェア

「日本版」全国で導入へ

「全面解禁発言」、波紋も

9月20日

本届け53年、歴史に幕

住吉書房元住吉店

本届け53年、歴史に幕

地元から惜しむ声多数

9月20日

哺乳器回収し再生化へ

メーカー6社・川崎市

哺乳器回収し再生化へ

市内7区にボックス設置

9月13日

適切な管理で被害防止

地域猫活動サポーター

適切な管理で被害防止

10月19日、制度説明会

9月13日

宮内に10月開設

市子ども発達・相談センター

宮内に10月開設

相談増、予約の時短へ

9月6日

川崎活性へ団体設立

市内高校生

川崎活性へ団体設立

ワークショップなど計画

9月6日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 8月30日0:00更新

  • 8月23日0:00更新

  • 8月16日0:00更新

中原区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

ゼロから学ぶ太陽光発電

ゼロから学ぶ太陽光発電 中原区川崎市経済

9月28日(土) 市役所本庁舎

9月28日~9月28日

中原区版のイベント一覧へ

コラム一覧へ

中原区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年9月20日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook