麻生消防署長に就任した 石渡 英幸さん 高津区在住 57歳
市民感覚の消防を
○…麻生消防署に自身初めての署長として戻ってきた。2年ぶりの麻生は「緑が多いところやまちの活気が変わっていなくて安心感がある。地域の人も『久しぶり』と迎えてくれた」とにこやかに語る。力を入れたいのは、地域と一緒に作る消防。「地域住民の要望を聞き、行政や警察など関係各所とも協力しながら、まちと一緒にやっていきたい」
○…高津区で生まれ育つ。体を動かすことが大好きで、放課後は野球や虫取りをして毎日外遊び。中学・高校は卓球部の活動に明け暮れた。自然と体を動かす仕事を志すようになり、「人の役に立つことをしたい」という思いと結びつき、消防の道へ。数々の過酷な災害現場に立ち会ったほか、キャリアの中では予防関係の職務に長く携わってきた。消防訓練の指導などで地域住民と接する機会が多く、その中で感じたのが市民感覚の大切さ。「市民のためになる仕事をするという視点を忘れない」ときっぱり。
○…趣味は健康づくりで始めたジョギング。家の周囲10Kmから15Kmを、セリーヌ・ディオンやマライア・キャリーなどポップスを聞きながら走る。一昨年出場した市のマラソン大会では10Kmの自己ベストを更新。「自分では頑張ったほう」と歯を見せる。また、50歳を過ぎてから水泳のバタフライを習得。運動好きは変わらない。
○…区民まつりや出初式といったイベントを通じ「地域の皆さんに消防のことを身近に知ってもらえれば」と語る口調は穏やかだ。大切にしているのは「より長い助走ほど遠くにとべる」という言葉。「一定の距離の助走がないと、前にも上にも遠くにはとべない。どんなことでも、ある程度の準備期間が必要」。目指す消防の姿のため、助走をつけたばかりだ。
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