文化庁新進芸術家海外研修制度に選ばれたコンテンポラリーダンサーの 江上 万絢(まあや)さん 区内在住 23歳
唯一無二の踊りで世界へ
○…現代の社会問題を抽象的な創作舞踊で表現するコンテンポラリーダンサー。文化庁新進芸術家海外研修制度に選ばれ、9月から英国へ。世界各国から集まる実力者の中に身を置きながら「スポンジのように何でも吸収して日本に持って帰ってきたい。自分自身の変化も楽しみたい」と話す声は期待に満ちている。
○…3歳でモダンバレエを習い始め、小学生になると放課後や土日はすべてレッスン。自然と「踊らない将来は思い描けない」くらい、ダンスは生活になくてはならないものに。高校在学中にダンサーの平山素子さんと出会い「この人みたいに踊れて、創作したい」と大学からコンテンポラリーダンスの道へ。部の主将として全日本大会で最優秀賞を獲得するなどの功績を残し、卒業後に本格的に舞踊活動を開始。全国規模の大会「ヨコハマ・コンペティション」で昨年優勝したほか、舞台出演や後進育成も行う。
○…麻生区出身。ほどよく発展した街と、少し離れると広がる緑のバランスが心地よいと感じている。父、母、兄とスポーツ経験者で、家族の会話は特に野球の話で盛り上がるのだとか。インテリアコーディネートも得意で、DIY好きな父と弟に自身のアイデアを形にしてもらうことも。「家族と仲がいいのもダンスに影響しているかも」と柔らかな笑みを浮かべる。
○…本番では緊張や不安がなくなり、音と体の動きに集中し練習よりも冷静になる。冷静な分、感情を乗せやすく「周囲から『本番は変わった』と言われることも多くて」。目指すのは存在感のあるダンスを踊り、創ること。「動きの中に強さや信念を表現したい。ロボットでもできることはやらない。自分にしかできないダンスで、見る人に何か感じ取ってもらえれば」。力強い眼差しで語る。
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