田園調布学園大学(生田久美子学長)=麻生区東百合丘=が来年4月、新たな国家資格「公認心理師」を養成する学部などを開設する。保健医療や福祉、教育、産業などの分野で活躍が期待される有資格の新たな人材を地域に輩出していくことが目的だ。
公認心理師は文部科学省と厚生労働省が関わる新たな資格。2015年に法律が成立し、昨年9月から施行された心理職としては初の国家資格だ。民間資格である「臨床心理士」と同様に、多様化する現代の心の健康問題に対応するほか、医療チームを医師らと組織する際、国家資格者として参加しやすくなるといったメリットがあるとされている。
「福祉と保育の専門大学として、この国家資格者を養成する必要があると判断した」と話す同大。4月から開設されるのは「人間科学部 心理学科」と大学院人間学研究科内「心理学専攻」。履修者には公認心理師の受験資格が与えられる。
4月開設「間に合った」
同大では1年ほど前から準備を進め、今年3月に文科省に新学部などの開設を申請。11月6日付で設置「可」の正式な判断が下りた。実はその前、8月の文科省答申で「保留」とされており、学科名などの微調整を加えた再申請でようやく得た認可となった。
開設準備に関わった伊東秀幸副学長(人間福祉学部教授)は「1つの学部や学科を設けることの大変さを感じた。今回の答申で『設置可』が下りなければ、来春の開設は出来なかったのでまずはほっとしています」と話す。
同大は神奈川県内、西東京から通う学生が大部分で、就職先も近隣地域が多いという。伊東副学長は「新しい分野でも地域に貢献する人材が輩出できれば」と期待する。
大学では9日のオープンキャンパスを「心理学フェア」として来場者に新たな学科の周知を図っていく。
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