小田急小田原線 新百合ヶ丘駅長に先月就任した 辻 周児さん 麻生区在勤 51歳
鉄道一筋30年
○…約15年前にも勤務していた新百合ヶ丘駅にこの春、駅長として戻ってきた。新型コロナの影響で通常とは異なる環境下だが、「人々に活気があるまち。麻生川の桜並木はお気に入り」と印象を語る。数年後には地下鉄の延伸も予定される新百合ヶ丘駅エリア。「もっと便利な街になる前に、地域の人と協力して、これまでにはない駅をつくっていきたい」
○…現在も住む厚木市で育つ。鉄道好きの少年ではなく、小中高は野球一筋。中学まではピッチャー、高校ではキャッチャーとして毎日汗を流した。同じ部活の先輩がいた縁もあり、1988年小田急電鉄に入社。最初に藤沢駅に配属され、町田駅、海老名駅などで乗車券販売やホームアナウンスなど駅業務の仕事に長年携わってきた。サービストレーナーとして、全線の接客サービスを向上させる施策も実施。「関東私鉄ナンバーワン」サービスの称号を得た立役者となった。
○…理想の駅係員は「通勤、通学、観光とさまざまなニーズのお客様にあわせて、快適に目的地まで移動できるよう即座に案内すること」。32年の経験から、駅係員は電鉄の顔として利用客との相互作用がやりがいにつながると感じている。リフレッシュは毎日の晩酌。家族の前では仕事の話は持ち出さず、オンとオフを切り替える。
○…「まさか自分が鉄道マンになるとは」と語るが、転職は考えられなかった。仕事に誇りを持ち、会社への恩返しも込め人材育成に力を入れる。駅長として多摩線の駅を含め約80人の社員をまとめる立場。「培ったスキルを伝えて部下を育てること」がモットーだ。話しやすい雰囲気をつくりながら個々にあわせて指導。「将来は部下が駅長になるのが楽しみ」と穏やかに話す。
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