数々の熱戦が繰り広げられた東京五輪。区内在住の大学生、仲江未帆さん(22)は、大会ボランティアとして運営を支えた一人だ。参加を振り返り「独特の緊張感と感動で、わくわくした期間だった」と笑顔で語る。
麻生スポーツセンターやライフステーション新百合ヶ丘でアルバイトし、地域のスポーツ振興にも携わる仲江さん。東京開催が決まり、「これまでの大会を見て感動してきたオリンピックに、何かの形で関わりたい」と熱望。大学でボランティア募集を知って応募し、2019年3月に参加が決まった。
しかし、感染症の影響で大会は1年延期に。「胸を張ってボランティアだとは言いづらかった」という状況もあり辞退も考えたが、「選手を応援したい」と初心に立ち返って参加した。
期間中、仲江さんは競泳や飛込などが行われた、東京アクアティクスセンターで4日間活動。元々は観客案内を務める予定だったが無観客開催となったため、客席や手すりの消毒、バス移動する選手の見送りなどを担当した。
メダルの瞬間、間近に
会場はメディアの多さや本番前の雰囲気に緊張感があったという。最も印象に残るのは、消毒作業中、競泳の大橋悠依選手が金メダルを獲得した瞬間に立ち会ったことだ。「会場一体がわーっと盛り上がり、『同じ空間にいるんだ』と感動した。ボランティアの醍醐味だと思う」と語る。
ボランティア仲間からは周囲に対する気遣いを学んだ。「みんなが世界中から来た選手を喜ばせたい一心で、前向きに活動していた。そんな『おもてなしの心』を感じられたのは、大きな経験だった」と仲江さん。「これからも頑張っている人の力になりたい」と話している。
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