市立真福寺小に通う5人の小学生が8月8日、小児がん治療の支援を目的に、販売活動「レモネードスタンド」を王禅寺西で行った。行事開催の申請や材料の仕入れ、広報を子どもたちで担い、139杯を売り上げた。
米国では子どもの小遣い稼ぎとして定着しているレモネード販売。20年以上前に小児がんの少女が同じような病気の子どものために寄付をしたいとレモネード販売を行ったことから、社会貢献活動としても広がっている。日本国内では、(一社)レモネードスタンド普及協会(東京都)に、2019年は119件、20年は52件の実施数が報告されている。
今回取り組んだのは、大友鈴太朗さん、柿本茉里花さん、神崎玲央磨さん、駒田すみれさん、桝田悠里さんの5年生5人。同じクラスで仲のよい5人は、昨年に続き「夏休みの自由研究」を共同で取り組むことに。保護者の提案で、販売にも興味があったことから今年はレモネードスタンドの挑戦を決めた。
申請、仕入れも自分たちで
まず5人が行ったのは、レモネードを作って販売していいか、保健所への問い合わせ。詳細を聞き、7月に行事開催に必要な書類を届け出た。
保護者の力を借りながら材料やコップを仕入れ、広報用のチラシのデザインも自分たちで考えて作成。店づくりとして黄色が入ったTシャツを着用することにし、本番前には販売のシミュレーションを重ねた。
当日は接客と製造に分かれ、クラスメートや地域住民、SNSで聞きつけた人を迎え入れた。1杯100円で、炭酸あり・なしの2種類を販売。感染症対策として手指のアルコール消毒や、密にならないよう工夫しながら対応した。「一気にお客さんが来たときは、注文数の管理や製造が大変だった」と振り返るのは大友さん。目標数100杯に対し、4時間で139杯を提供した。売上げから経費を引いた額を、レモネードスタンド普及協会を通じ小児がん治療支援に寄付する。
販売活動を終え、大友さんは「販売を通じた支援は、小児がんにかかっていない僕たちがやれること」と語る。駒田さんは「接客しながら、直接『おいしい』とか、『ありがとう』と言ってくれたのがうれしかった」と感想を話す。メンバーは第2回にも意欲的で「秋冬にはホットレモネードを販売したい」などと話している。
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