音楽家で「1000人合唱」プロジェクトを企画した 新屋 賀子(しんや よりこ)さん 王禅寺東出身 47歳
心に訴える「音」つむぐ
○…自ら作詞・作曲した『いのちの地球(ほし)』を1000人で合唱するプロジェクト。9月11日に麻生市民館で行われ、会場と事前に募集した動画を合わせた計350人が参加した。目標だった1000人には届かなかったが「一人ではできなかった。皆さんの応援があって実現できた」と達成感をにじませる。1年半かけて練習、準備を重ね、結実したことへのさみしさも。「子どもが巣立つような感じですかね」。1000人での実現は次回以降の目標だ。
○…王禅寺東出身。幼い頃から音楽が好きだった。大学で社会学を専攻し、精神的な部分を考えることに興味を持ち、臨床心理士の資格を取得。学校などでカウンセラーの仕事に従事してきた。その間も趣味で伴奏などの演奏活動を継続。2009年に体調を崩し「好きな音楽を本気でやろう」と退職し、作曲、楽団のバンドマスターなどを務めてきた。「音楽は私自身。分身みたいなものですね」と微笑む。
○…これまで音楽を続けてきた原動力は「好き」という気持ち。魅力は「ピアノの『ド』の音が心地よくて。違う世界に連れて行ってくれるのが音楽。歌もピアノも楽しいです」。臨床心理士も音楽も、人と関わり、人の心を動かすことは同じ。「心に訴えていくこと。それをこれからも続けていかないと」。今後の活動の指針を語る。
○…写真や織物など、ビジュアルがきれいなものに魅かれやすく、好奇心旺盛な性格。自然の中でゆっくりすることが気分転換に。今後は作曲活動に時間を割いていく考えだ。『いのちの地球』に英訳をつけ、動画にする計画も。「この曲をもっと広く歌ってもらえるように育てていきたいし、皆さんに育てていってもらいたい」。今後も音をつむいでいく。
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