神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
麻生区版 公開:2022年8月26日 エリアトップへ

区内黒川養鶏場 ストレス少ない鶏舎に 市内初 生産性が向上

経済

公開:2022年8月26日

  • X
  • LINE
  • hatena
アニマルウェルフェア型の鶏舎を導入した市川さん=本人提供
アニマルウェルフェア型の鶏舎を導入した市川さん=本人提供

 区内黒川の「市川進養鶏場」に昨年完成した、鶏のストレスをできる限り少なくする「アニマルウェルフェア」型の鶏舎。このほど「株式会社黒川たまご」に法人化し、本格的に稼働を始めている。同型の鶏舎は市内初、県内でも数が少ないことから、県から調査依頼を受けている。「今後も消費者に安心な卵を届けたい」と代表の市川雅貴さんは話す。

 同養鶏場は、市川さんの父親が27年前に始め、雅貴さんが6年前に2代目として後を継いだ。純国産の鶏「もみじ」を飼育。卵はJAの直売所セレサモスや、柿生野菜生産者直売会の直売所などで販売するほか、区内の洋菓子店、カフェなどにも卸しており、人気を博している。

 「アニマルウェルフェア」は、家畜にとってストレスや苦痛の少ない飼育環境を目指す考え方のこと。快適な環境下で家畜を飼養することで、生産性の向上や安全な畜産物の生産にもつながるとされている。世界的にこうした考え方の飼育環境が広がっており、国内でも農林水産省が普及に努めている。

 同養鶏場では昨年、「近い将来国内でも義務化されるはず」と、鶏舎の建て替え時に、このアニマルウェルフェア型の養鶏場を導入した。

 約300平方メートルの鶏舎は、3段式のケージで3500羽を飼育している。鶏舎の一部屋をこれまでの幅40センチ・奥行き60センチから、4メートル・奥行き1メートルに広げることで鶏が自由に動き回るスペースを確保。鶏は高いところで眠る習性があることから、各部屋に止まり木を設置し、隠れて卵を産めるようにカーテンも取り付けた。換気や太陽光を入れるためにカーテン式の窓を採用するなど、鶏のストレスを軽減する環境を取り入れた。市川さんは「卵の質が高まったかはまだわからないが、生産率は上がった」と導入後の違いを話す。

 アニマルウェルフェアを取り入れた鶏舎は県内でも数が少ないため、県から飼育や生産など、取り組みに関する調査依頼を受けており、今後協力していく予定だ。「まだ鶏が入る余裕はあるが、数は今が良い状態。ケージでもストレスの少ない環境で育てることで、皆さんに安心して卵を食べてもらえたら」と話している。

麻生区版のトップニュース最新6

災害時のトイレ、備えは

能登半島地震

災害時のトイレ、備えは

携帯用不備60% 市、啓発に力

3月29日

「もの忘れガイド」刷新

麻生区

「もの忘れガイド」刷新

増える認知症高齢者、支援

3月29日

「こども大学」で学び提供

小田急不動産×多摩大学

「こども大学」で学び提供

3月30日 体験会・講座 

3月22日

11年ぶり、全面刷新(リニューアル)

川崎市ホームページ

11年ぶり、全面刷新(リニューアル)

利便性、視認性を向上

3月22日

「電子商品券」を導入へ

4月から

「電子商品券」を導入へ

市、ふるさと納税の返礼品

3月15日

檜山公園の活用模索

川崎市

檜山公園の活用模索

実証実験2年目で手応え

3月15日

あっとほーむデスク

  • 3月29日0:00更新

  • 3月1日0:00更新

  • 1月19日0:00更新

麻生区版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月29日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook