川崎市在住の被爆者団体・川崎市折鶴の会会長の森政忠雄さん(89)=上麻生在住=が11月3日、神奈川県弁護士会人権賞を受賞した。
同賞は、人権擁護の分野で優れた活動をした個人、団体を表彰し、人権擁護の輪を広げ、人権のさらなる発展と定着に寄与することを目的に、毎年実施している。
森政さんは、国民学校6年生のときに広島で被爆。2009年に川崎市折鶴の会会長に就任し、戦争の悲惨さや平和の尊さを次世代に訴え、個人でも市内外で被爆体験の語り部として活動していることが評価された。「青天の霹靂。長い間、信念を持ってやってきたことが第三者に評価されたことがうれしい」と森政さんは受賞を喜ぶ。
今年、森政さんがモデルとなった児童書「聞かせて、おじいちゃん〜原爆の語り部・森政忠雄さんの決意〜」が日本児童文芸家協会賞、全国学校図書館協議会の「夏休みの本」にも選定された。
今年2月に区内で行った講演を収録した映像が市教育委員会の平和教育の教材としても認定を受けた。「なぜ原爆が落とされたのか、なぜ戦争が始まったのか、なども話すようにしている。そういう部分も評価していただけているのでは」と森政さん。「二度と悲劇を繰り返さないためにも、一人でも多くの次世代の人たちに平和の大切さを伝える活動を続けていきたい」と意欲を見せる。
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