麻生菊花会の理事長を務め、第22回麻生菊花大会で農林水産大臣賞を受賞した 徳升 敏昭さん 王禅寺西在住 79歳
菊栽培 尽きぬ情熱
○…11月2日から10日まで麻生市民館野外ステージで開かれた麻生菊花大会。空梅雨の影響で発育が悪く、全体的に菊の背丈が短いながらも126点が集まった。「皆さんのおかげで見ごたえある花が集まった」と胸を撫でおろす。自身は最優秀となる農林水産大臣賞を受賞。「夏場の暑さを考慮して例年より早く植えたので、出来が心配だった。大会に間に合ってくれて運が良かった」と笑みをこぼす。
○…菊の栽培を始めたのは、60歳を過ぎてから。建設コンサルタントの仕事に従事し、海外を飛び回っていた。定年後、何をしようか考えていた際に、偶然、向ヶ丘遊園の菊花大会を見て、花の美しさに心奪われた。菊花会に入会し、栽培の基本技術を学んでいった。「個々に栽培環境が異なるので、見合った方法を研究しないといけない。花が咲く1年後に結果が出るので奥深い」と魅力を語る。
○…下町・浅草の出身。柿生出身の妻と結婚し、50年程前に王禅寺に移り住んだ。柿生駅から山を迂回して25分かけて歩いて帰る日々。「大変な所に来たなと思いましたね」と懐かしむ。道が整備され、今では駅まで10分弱。移り住んでくる人も増え、街も変わってきた。「通勤も楽になり、時代も変わってきましたね」と目を細める。
○…今春、菊花会の理事長に就任。「楽しもう 学ぼう 菊栽培」「増やそう 菊花会員」をスローガンに会のかじ取り役を担う。高齢化と共に減少する会員数が課題。古来から続く日本文化である菊栽培。その技術を学ぶための講習会や、ウェブサイト開設などを計画する。「ベランダでできる菊の育て方などを若い人に挑戦してもらう機会をつくっていくのが、これからの目標」と菊にかける情熱は尽きない。
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