4月1日付けで麻生区長に就任した山本奈保美氏に本紙ではインタビューを行った。これまで、会計室会計管理者などを歴任。山本区長は、麻生区の印象や、今後の方針、市制100周年への取り組みについて語った。
--会計室で会計管理者として勤務されて、麻生区に来られました。
「1987年4月に入庁し、今は指定管理になりましたが、住吉こども文化センター(中原区)の職員として5年勤務しました。その後、議会局、こども未来局、会計室などの部署を経験させていただいてきました。区役所は、中原、幸に続いて3カ所目になりますが、区役所での経験は4年と短く、幸区役所以来、7年ぶりの現場で大変緊張しています」
--これまでの勤務経験の中で、ご自身の中で得たものは。
「区役所勤務の中で意識していたのは、顔が見える関係づくりでした。子育て支援の事業企画などでは、自分の仕事の向こう側にどんな方がいるかを見据えて業務に取り組んできました。また会計の仕事は、全ては市民のためにという視点を持ちながら、事業者がいかにやりやすいか考え下支えをしてきました。久しぶりの現場になりますが、区民の方々や、職員の生の声を大切にしていきたいと思っています」
--これまで麻生区に関わられたことや、麻生区に抱いている印象は。
「会議や区役所への説明で、新百合ヶ丘近辺、こども文化センターにしか来たことはありませんでした。出身が川崎区なので、小さいころの川崎区と比べると、同じ市なのかと思うくらい違いを感じます。街並みがゆったりしていて、大学や文化施設があり、市民館、図書館、区役所が集約されていて、ショッピングセンターもある。回遊性が高く、住環境が整った住みやすいまちという印象を持ちました。道路渋滞は課題ですね。地域の方々もまちのことを考えてくれていて、『一緒にやりましょう』『力を貸すよ』と言ってくださり心強く感じています」
「人間(じんかん)交際」の思いで
--区長として取り組まれていきたいことは。
「昨年の区制40周年と同じように盛り上がるイベントをやっていけたらと考えています。アルテリッカも始まりますし、大学などの文化資源もあります。より多様な人が参加し、これまで参加するきっかけがなかった方々を巻き込んで、オール麻生区で地域を盛り上げていきたいと思います。来年、川崎市は市制100周年を迎えます。近隣の区、市と連携した取り組みも視野に入れながら、広く関心を持っていただき、麻生区、川崎市全体を盛り上げていきたいですね」
--マラソンが趣味と伺いました。
「休みの日は割と家にいることが多いです。中学生の頃に、アニメブームがあり、宇宙戦艦ヤマトやガンダムにはまっていて、今も鬼滅の刃や東京リベンジャーズなどにはまっています。マラソンは…。名古屋ウィメンズマラソンや長野、那覇、千歳など、これまで30回くらいはフルマラソンに挑戦しています。タイムではなく、完走を目指してですけど…」
--区長としての抱負をお願いします。
「新人のころ、区長は雲の上の存在に感じていたので、職位にこだわらず、若手の職員ともフラットに意見を交わしていきたいですね。地域の皆さんは、区制40周年の事業を通じて、区への愛着を持っていただいたと思います。それを市制100周年へとつなげていきたい。麻生区の特徴でもある農業、芸術、緑、スポーツといった地域資源をコラボさせながら、プレイベントなどを進めていきたいと考えています。都市緑化フェアもありますので、『緑と花いっぱいのあさお』を定着させ、皆さんと力を合わせて、地域活動へ関心を持ってもらえるよう頑張って取り組んでいきたいと思います」
--最後に、区民の皆さんにメッセージを。
「福沢諭吉の『人間(じんかん)交際』という言葉に、人と人がふれあっていろいろ意見を交わしながら成長していくという意味があります。麻生区の各地がどんなところか皆さんに教えてもらいながら、思いをくみ取り、一緒になって住みやすく安全・安心なまちに、住んで良かったと思えるまちにしていきたいと思っています。ぜひご協力をお願いいたします」
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