毎年6月4日は「虫歯予防デー」。区内白山にある白山神社では、今年から歯のお守り「白山歯守(はもり)」の授与を行っている。同神社の御祭神は、歯の健康にまつわる神様とされており、歯の健康にご利益があるとして奉製。参拝者からも好評を博しているという。同神社の池田貞明宮司は「歯の健康を願って参拝してもらえれば」と思いを込める。
白山神社は、石川県にある「白山比咩(ひめ)神社」を総本宮とし、18世紀初めには創建されていたという。御祭神の「菊理媛大神(くくりひめのみこと)」は、縁結びの神様とされている。また、歯の苦しみを散らす「歯苦散」の語呂合わせから、歯の健康にまつわるご利益があるともされ、古くから信仰されていたという。
同神社の境内には、そういった由緒を説明する看板が設置されていたこともあり、「参拝者から『歯のお守り』を求められることがあった」と社務所管理人の薄(うすき)美穂さんは話す。池田貞明宮司と相談した結果、奉製することになった。
全国で2千以上あるとされる白山神社で、歯のお守りを授与しているところが少なく、同神社ならではのものをと思案。薄さんが陶芸を趣味にしていることもあり、陶器のお守りにすることに。白い歯をイメージし、試行錯誤しながら同神社の窯で焼き上げた。ストラップは、日本の古代色の純白、至極、紺桔梗、金茶など8色を用意し、清廉潔白、高貴、永遠、生命力などそれぞれの色にまつわる意味を込めて製作。最後に宮司が御霊入れを行って完成した。
年初から授与を始めると徐々に口コミで広がり、「健康な歯でいられるように」「インプラントにしたので長持ちさせたい」と歯守を求めてくる参拝者もいるという。池田宮司は「参拝者の声からできた手づくりのお守り。参拝した際に、歯の健康を願ってもらえれば」と話している。
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