梨の木団地で初めて開催されたリサイタルでピアニストを務めた 小ノ澤 幸穂さん 王禅寺東在住 46歳
自分に正直な挑戦続け
○…梨の木団地内のホールで初めて開催されたリサイタルでピアニストを務め、地域住民約40人にクラシックの名曲を届けた。都内で生まれ育ち、「ご近所さん」を集めてコンサートができるような環境を求め、2年前に麻生区へ。今回の企画はまさに憧れていたものだった。「実現したいと思ったものを発信して、人との出会いを逃さず掴めたからこそ叶ったこと」と笑顔を見せる。
○…「挫折続き、居場所を探し続ける日々でした」。東京音楽大学附属高校、大学で学びを深めるも、周囲と比較し悩み苦しむ日々を送った。卒業後、演奏家、指導者として経験を重ねる中で芽生えたのが会社員への憧れ。一時ピアノを離れ、生命保険会社の営業事務として働いたが、ルールに縛られる仕事が性に合わず、再度音楽の道を歩むことになった。「自分が納得できることに挑戦したい。色々あったけど年を重ねた今が一番楽しい」と明るく振り返る。
○…趣味は「その時興味を持ったこと」。会社員時代の貯金でポーランドに短期留学した際には、大好きなショパンが住んだ家を回ったりと、聖地巡礼を楽しんだ。数年前に没頭したのは西洋占星術。各人の行動の理由が理解できるようになることに面白味を見出し、講座に通ったことも。自分の身になることには投資も惜しまない。
○…自宅サロンでピアノ教室を開くなど、後進育成にも注力。自身の経験から、誰でも自由に楽しく「曲に溶け込むような自然な演奏」ができるよう指導する。今のエネルギー源は、人や社会との接点を増やすこと。住む環境が変わり、心が豊かになったと感じることも多い。「自分の力を生かして人、この地域に喜んでもらいたい」。今日も前向きにアクションを起こし続ける。
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