新たな一歩踏み出す年に 瀧峠区長に新春インタビュー
本紙は新春にあたり、麻生区の瀧峠雅介区長にインタビューを行った。新たな年に対する抱負と、具体的な取り組みについて語ってもらった。
―新たな年を迎えました。昨年を振り返り、今年はどのような年にしたいとお考えですか?
「皆様、新年あけましておめでとうございます。昨年、麻生区は区制30周年を迎え、様々な記念事業を行いました。区の花「ヤマユリ」区の木「禅寺丸柿」の制定、記念式典、あさお区民まつり、禅寺丸柿サミットなどでは、実に多くの区民の皆様にご協力をいただき、ありがとうございました。この30周年という大きな節目を迎えた年を経て、今年は新たなステージに立つ年として更なる発展を目指し、様々な取り組みを行っていきたいと考えています。大きく3つの柱として▽芸術・文化のまちづくりの推進▽スポーツのまちづくりの推進▽防災対策の強化を掲げ、重点的な施策を実施してまいります」
―それぞれの具体的な取り組みについて教えてください。
「芸術・文化のまちづくりの推進は、区内に多くの音楽ホールや文化施設、音楽大学や映画大学などを有する麻生区が毎年力を入れてきたテーマです。今年も、春のゴールデンウィークに実施する市内有数の芸術祭「アルテリッカしんゆり」や、新百合ヶ丘駅周辺の川崎市アートセンターなどで行う「KAWASAKIしんゆり映画祭」など芸術関連事業に更なる力を注いでまいります。また、新たなステージに立つ飛躍の年だからこそ、伝統文化の継承なども大切にしていきたいと考えています。昨年、区内の伝統文化を記録する目的で「ふるさと麻生再発見」のDVDを制作しましたし、先日、区役所前の広場では伝統的な七草粥を味わう催し「あさお古風七草粥の会」が開催されました。このような伝統を大切にしながら、新たな歴史を刻んでいけたらと考えております」
―スポーツのまちづくりについてはいかがでしょう?
「スポーツのまちづくりの推進では、平成24年度から2年をかけ実施している「麻生区スポーツ・健康ロード」の取り組みとしては、柿生駅から栗平駅にかけての約3・1キロを整備しています。昨年は、この道沿いに案内看板を3基設置し、片平川のフェンス沿いに距離表示プレートを10枚設置しました。これは健康づくりのウォーキングやジョギングなどにお役立ていただけるほか、道中にある川崎フロンターレグラウンドへの道案内としてもご活用いただけます。また、片平川にかかる9つの橋に橋名板を設置しました。これには片平町会の皆さんにご協力いただき、まだ名前のついていなかった橋名を公募で選定していただきました。『フロンターレ橋』や『水車橋』などユニークな名前が付いているので、お子様などと楽しみながら歩いていただけたらと思います。平成25年度は、健康ロード上の表示の整備や、川沿いに花壇を設ける案などを検討し、整備を完了させていく方針です」
―防災対策はいかがでしょうか?
「昨年、川崎市では各区役所に防災と危機管理の選任担当組織である危機管理担当を設置しました。帰宅困難者の取り組みでは、昭和音楽大学と帰宅困難者の一時受け入れなどを行う協定を締結いたしました。民間の施設とこうした協定を結ぶことは市内でも初めての取組として注目を集めました。また、昨年9月に麻生区を会場に実施された市の総合防災訓練では、投光機を導入した夜間の避難所開設訓練にも取り組みました。暗い闇の中での仮設トイレの組み立てなどは、実際に体験してみないと分からない工程なども多々あり、より実践的な訓練を行うことの大切さを痛感しました。これらを踏まえ、2013年は、区内の災害対策ネットワーク立ち上げを検討しています。行政機関はもちろん、電気・ガス・通信・医療や、自主防災組織などに呼びかけ、地域のネットワークづくりに取り組みたいと考えています。また、全市的に行われています地震の被害想定調査の最新結果がでましたら、それを踏まえ麻生区の地域防災計画の改訂を行う予定です」
―大きな節目を経て、今年は飛躍の年になりそうですね。
「そうですね。30周年という節目を経て、今年は新たなるステージに立つ年であると考えています。新たな歴史を刻む、新たな一歩を踏み出すべく、皆が笑顔で生き生きと過ごせる麻生区のまちづくりに取り組んでまいります。更なるご協力、よろしくお願いいたします」
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