小田急線柿生駅の南口で再開発の計画が進められている。新たな居住空間や商業機能、バスロータリーを含む広場なども盛り込まれており、長年検討を継続してきた関係者は同駅周辺の再開発の起爆剤として計画を推進していきたい意向だ。
計画を進めるのは同地の土地所有者らからなる柿生駅前南地区市街地再開発準備組合(鈴木澄夫理事長)。同組合は川崎市が柿生駅周辺で進める都市計画道路、柿生町田線の整備と並行して、住居をメインとした30階建ての高層棟と店舗等が入る低層棟、バスやタクシーが乗り入れる駅前ロータリーを計画。幅員4メートルの歩道空間や防災広場、樹木の植栽など、安心安全や環境への配慮も盛り込んでいる。
柿生駅周辺の再整備は1980年代から検討が進められている30年来の課題。特に駅南口は狭小な駅前広場や歩道のない道路といった課題も多い地域だ。そのような状況の中、川崎市は2018年3月に柿生町田線の整備などを含めた「周辺地区まちづくりビジョン」を策定。同組合もこれまで、南口の事業に関する説明会を周辺住民向けに開いてきた。組合は19年度に都市計画の企画提案を行う予定。その後は正式な組合設立を経て、スケジュールに沿って事業が進めば22年に工事着手、概ね4年後の完成を目指すという。
地域からは意見も
2月22日、23日に建設時の周辺影響に関する説明会が柿生小学校で開かれた。開会時に鈴木理事長は「長年検討をしてきた計画で、柿生を住み良いまちに成長させたい」と挨拶し、事業への理解を求めた。その後関係者が振動や関係車両の交通量、日照などに関するデータを公表した。
23日の説明会では参加者から踏切や柿生郵便局はどうなるのかといった総体的な懸念要素の質問なども挙がり、進捗について今後も説明会の開催を求める声が聞かれた。
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