麻生区内をはじめ全国で活躍する二胡奏者の 小林 亜希子さん 万福寺在住
優しく心癒す音色を
○…中国の伝統楽器、二胡の奏者として日本各地で演奏の幅を広げる。13年暮らす麻生区内での活動も多く、今年はKAWASAKIしんゆり映画祭にゲスト出演。28日にはしんゆり交流空間リリオスで演奏会を開催する。2本の弦を間に挟んだ弓で弾く二胡、その魅力は「やわらかい音色」という。「こんな時代だからこそ、二胡の音色で癒しを届けられたら」と優しい笑みを浮かべる。
○…3歳からピアノを始め、「やるとなったらとことんやる」性格で、音大進学を目指し練習漬けの日々を送った。主婦になってからはバイオリンを経験。中国をはじめ世界の王朝ドラマを好きで見るうちに、民俗学的な音楽に興味を抱くように。働きながら、独特の音色に魅了された二胡を始めた。とことんやる性格も作用し、万里の長城杯国際音楽コンクールで入賞。脱サラし、奏者としての道を歩み始めた。
○…会社員時代は設計会社やリフォーム会社に所属し、設計やインテリアコーディネートなどを担当。全国でカラーセミナーも行い、「その時についた企画力が演奏会にも生かされている」と明るく話す。仕事を辞めるときは葛藤もあったが、「自分の手によるクリエイティブなことで社会貢献したい」と新しい挑戦を決意した。
○…現代二胡のパイオニア的存在、ウェイウェイ・ウー認定講師講座を修了し、区内で大人向けの二胡教室を主宰。人生100年時代、「人生を豊かにするための居場所にしたい」と、緩やかに楽しめるレッスンを展開する。二胡は人の声に一番近いといわれる楽器。観客の年齢層や環境、依頼者が求めていることにあわせた演奏を心がけながら、「技術だけではなく、優しく、心をゆさぶる音色を届ける奏者でいたい」。
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