岡上にある和光大学では、鳥害を防ごうと今月からタカを使った駆除を行っている。キャンパスには数年前からカラス、ハトが増え、止まりそうな場所にはネットをかけるなどしたが、効果がなく対応に苦慮していた。
「カラスが目立つようになったのは2014年ごろ」と話すのは総務企画部事業室係長の平野雅規さん。ハトはそれ以前からも多く、「ハトはフン害もあり、カラスが飛び交うキャンパスは学生にとってよくない」と、巣の撤去や、校舎のベランダのひさし裏など、止まりそうな場所にネットを設置するなど対策を実施。明らかな効果はなかった。
状況が変わったのは、新型コロナ感染防止のため、オンライン授業が続いた昨年の夏。学生がいないキャンパスには、カラスが我が物顔で歩く姿が見られ、同大では対策を再検討。学生が勉強する場所を考慮し、美観を汚すネットやワナの設置や忌避剤の散布などではなく、環境に負荷をかけない方法として、タカによる駆除が選ばれた。
鷹匠による対策は、カラスの営巣、子育てが始まる前の今年1月から開始。昨夏に現場を確認した鷹匠の江頭千景さん((株)グリーンフィールド=本社大阪)は、「カラスは人が近づいても逃げることなく、ハトの巣の下はフンがたまっている状況だった」と話す。週1回の割合でタカを放ち、現在では「敷地内を闊歩するような状況はなくなったが、フン害はまだある」と平野さん。
江頭さんは「鳥たちはタカが怖くて身を隠している状態。地域で生ごみの管理などエサになるものを出さない環境を作るのも鳥害を防ぐ方法の一つ」と話し、地域の継続的な対策を提案する。同大は、学生の学ぶ場として快適な環境を築きたいとしている。
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