麻生区を活動拠点に今年設立された、性的マイノリティ(LGBTQ等)の共生団体「アライの森」が10月23日から麻生市民館で講座を行う。LGBTQをとりまく現状や事例を知り「自分事として捉えてほしい」考えだ。
「アライ(Ally)」とは「支援者」「仲間」を意味する英単語で、転じてLGBTQを理解・支援する人、として使用されている。アライの森の代表、藤本加奈さん(36)=区内在住=は、LGBTQの当事者やアライが集う都内の共生団体で活動した経験をもつ。「人口150万人都市だが、川崎市内には共生団体がほとんどない。住んでいる場所からLGBTQと交流し、勉強できる場をつくり、アライを増やしたい」と今年6月に団体を設立した。
講座は「知識と実感」を軸に、全10回実施。LGBTQの歴史や市内の取り組みなどを大学教授らから学び、当事者や当事者家族とも交流する。
テーマは就労問題や災害時にも及ぶ。「例えば避難所で何も決めていなかったら、トランスジェンダーは部屋やトイレなど男性用・女性用のどちらも使えない可能性がある」と藤本さん。「当事者等が生きやすくなるために市民や企業は何ができるか、考え、行動するきっかけになれば」と語る。
公開講座も2回実施。11月6日は「LGBTQの歴史と現在を知る」、来年2月12日は「スポーツとジェンダー問題を考える」。連続講座、公開講座は10月1日から同館(【電話】044・951・1300)で受け付け。
川崎市は、昨年「パートナーシップ宣誓制度」を創設。未来都市として推進するSDGs(持続可能な開発目標)には「住み続けられるまちづくりを」「ジェンダー平等を実現しよう」などの目標がある。藤本さんは「看板のような施策が生まれ、波に乗るような形で企画した。軽い気持ちで参加してもらい、LGBTQのことを自分事として捉えてもらえたら」と話している。
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