「かながわサイエンスパーク」(高津区坂戸)西棟にある県立川崎図書館で、入手困難な本の寄贈を呼び掛けている。探しているのは主に「社史」(企業の歴史書)で、同館は「寄贈頂ける本をお持ちでしたらぜひ連絡を」と話している。
貴重な「企業の歴史書」
ものづくりの技術を支える、情報ライブラリーの役割を担う同館では、工学や産業技術、自然科学分野などの専門書をはじめ規格資料、知的財産関連資料などを重点的に収集。とりわけ、こうしたものづくりへの想いが詰まった「社史」については常時コレクションを続けており、所蔵数(2万冊)は国内でも屈指。自由閲覧もできることから、調査研究などを目的に、県内外から日々、来館者が足を運んでいる。
県立川崎図書館の日比野典明館長は「『社史』は発行部数・配布先が限定された非販売の出版物であることが多く、入手が難しい資料の一つ。多くの来館者に、市内外の企業のあゆみを伝えるためにも(社史の)寄贈に協力頂ければ」と話す。
社史以外の資料も対象
現在、広く寄贈を募っているのは13冊(上表参照)。中には刊行後90年以上経過している社史も含まれるが、今後新たに会社史や経済団体史、労働組合史を刊行した関係者からの寄贈も随時受け付けている。さらに「リストにある社史以外の資料等に関しても、寄贈について気軽に相談頂ければ」と呼び掛けている。
対象分野の本を寄贈する場合は事前に同館資料整備課(【電話】044・299・7825)へ連絡し、収集方針に適合しているか確認が必須。「送付方法についても相談頂ければ」と話している。
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