昭和音楽大学で行われる木管五重奏の公演を企画した 友田 薫さん 昭和音楽大学在学 21歳
軸ぶらさず思いを形に
○…コンセプトは、木管楽器の音色で花言葉を表現すること。昭和音楽大学の企画制作演習の中で、両者の親和性に着目した公演を企画し、10月31日に同大ユリホールで演奏会を開催する。責任者を担い、「先導して動く中で、周りの人の考え方や思いに気付けた。全員でつくる企画だと実感」と背筋を伸ばす。設定したテーマの軸をぶらさず、時間をかけて企画を練ってきた。構想に没入してしまい、朝5時まで机に向かったことも。多くの人に新たな視点で音楽に触れてもらえるよう、魂を込める。
○…合唱、バイオリンと幼少期から音楽に親しみ、中学入学時にオーケストラ部に入部した。先輩の奏でる音の魅力と体験時の手応えから、オーボエを担当することに。自分に合う吹き方、音色を引き出してくれた、今は亡き恩師に強い感謝の念を抱く。「私の音は年を重ねた味のある音だと言われる。先生の影響ですね」と目を細める。
○…小学3年生のときから書道教室に通い続ける。「教室に着いたときに気持ちが切り替わる。集中力はここで身についたもの」。大学生になってから、師匠の名前と黙々と書に向き合う姿から字をとり「巴静」の名をもらった。名に恥じぬ書を目指し、大好きな墨の匂いに包まれながら筆を執る。
○…演者として舞台に立ち続けた視点から、裏方スタッフへの恩返しをしたいと、大学で公演の演出を担う「アートマネジメント」を学ぶ。「携わった演奏会後に、直接感想を伝えてもらえるのはすごくうれしい。性に合っている」と笑顔を見せる。一方で、現在は教職課程も履修する。音楽教諭として指揮することを志し、来年には母校での実習を控える。培ってきた経験をもとに、未だ見ぬ将来へ歩んでいく。
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