韓国・北朝鮮両首脳による会談で南北の緊張関係が緩和しつつある中、川崎区桜本の在日高齢者クラブ「トラヂ会」に参加するハルモニ(おばあさん)たちが今月8日、桜本保育園内で平和への呼びかけと歌の集いを開き、祖国の統一を願った。
トラヂ会は、毎週火曜日に桜本保育園で歌や会食を楽しむ在日高齢者の集まり。
4月27日、韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が板門店(パンムンジョム)で握手を交わした。この光景をテレビで見たハルモニたちは、「このまま南北が平和になって統一が進めばいい」と期待と希望を膨ませ、「川崎から朝鮮統一の声を届けたい」と集いを開いた。
この日は55人のハルモニが参加し、故郷から離れた場所で暮らす寂しさを歌った『他郷暮らし』やチョー・ヨンピル氏のヒット曲で知られ、離散家族を思って作られたとされる『釜山港へ帰れ』などを歌った。南北統一を願った『イムジン河』や『らぐよ…(だってさ)』がスタッフから披露されると、手を顔に当てて涙ぐむハルモニの姿もあった。
この日のために綴った作文も披露。崔命蘭(チェミョンラン)さん(91)は、戦後間もなく渡日した際、隣の家族から住まいや生活を助けてもらった。その家族が「北朝鮮は天国のような国」との言葉を受け、帰国。崔さんの夫が新潟まで見送ったが、その家族とは音信不通になったという。「交流のあった家族の子どもは生きていれば70代。平和になれば北朝鮮に行って、家族を探して会いたい」との思いを語った。
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