幸区新塚越の「北野書店」が昨年5月2日に亡くなった幸区ゆかりの絵本作家・故かこさとしさんの作品コーナーを拡大した。
『からすのパンやさん』や『だるまちゃん--』シリーズなどで知られるかこさんは、かつて、幸区東古市場に在住し、セツルメント活動(生活向上のための社会事業)に尽力。子ども達に読み聞かせなどを行っていた。後日、かこさんはセツルメント活動が創作の原点だと語っている。
同書店の北野嘉信社長は約10年前から、化学者で東京理科大学前学長の藤嶋昭さん夫妻を通じてかこさんと親交を持ち、これまでかこさんのフェアを開催してきた。書店には作品コーナーも常設していたが、今月20日と21日にエポックなかはら(川崎市総合福祉センター)で「かこさとし展」を開くのにあわせ、規模を拡大した。
店舗正面入り口に開設されたコーナーには、約300種類のかこさんの絵本が展示。天井には、福井県の「かこさとし ふるさと絵本館」から寄贈された「からすのパン屋さん」に登場するからすを模ったオリジナル制作物が吊るされている。雑貨コーナーには、かこさんの作品を描いたTシャツなどが販売。壁面にはかこさんが手掛けた絵本作品の複製原画が展示され、鑑賞することができる。同書店によると、かこさんの作品の紙芝居の上演を企画検討しているという。
「かこ先生の作品はここ川崎から生まれ、地域の遺産であり、宝であり、地域の誇り。作品に出会ってもらい、本の力を感じてもらいたい」と、北野社長は語る。
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