川崎区本町の社会福祉法人母子育成会の「高齢者福祉施設しおん」でフィリピンの大学生2人がインターンシップで働いている。川崎市が実施する「川崎市外国人介護人材雇用支援事業」の一環で、第1期生となる。
同施設で働くのはデ・ペラルタ・ステファニーさん(21)とレモーリン・メリー・アンさん(35)。ふたりはフィリピン・バギオ大学4年生の看護学生で、インターンシップの期間は10月15日から来年1月14日までの3カ月間。
ステファニーさんはもともと日本の文化、テクノロジーに興味があり、大学で学んだ看護の知識もいかせると考え、インターンシップに応募したという。まだ働き始めて間もないこともあり、今は先輩スタッフについて、サポートをする日々だ。「自分のおばあさんにできないことを利用者さんにケアできることが面白い」とやりがいを語る。
今回はインターンシップのため、3か月後にはいったん帰国するが、来年5月に大学を卒業し、日本語能力試験N4に合格すれば、9月には技能実習生として再び日本で働くことが出来る。
アンさんは「まず卒業して、日本語もしっかり勉強して、日本で働きたい」と意気込んだ。
同施設の土田瑞穂次長は「2人とも一生懸命で学ぼうという熱意がすごい。このまま頑張ればいい介護士になると思う」と期待を寄せる。
深刻な介護人材不足
川崎市健康福祉局長寿社会部高齢者事業推進課によると、団塊の世代が後期高齢者になる2025年に、川崎市は3万6712人の介護人材不足になる試算だという。
入管法改正で在留資格「介護」が創設され、外国人の受け入れが可能となった。市は介護に興味のある外国人学生、人材不足から外国人受け入れを希望する介護事業者、それぞれの支援につながるインターンシップを今後も進める方針だ。
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