太鼓指導、子ども食堂などさまざまな活動で地域の子どもを見守る 五十嵐 努さん 幸区戸手本町在住 71歳
慕われる強面おっちゃん
○…人呼んで五十嵐のおっちゃん。太鼓指導者として地域の子どもたちを教えるうちに南河原小学校でのナシ栽培、子ども食堂にも携わるようになった。関わる子どもは年間400人にも上るという。中にはネグレクトされた子や、「ヤンキー」など、心に傷を抱えた子もいるが、子どもとの付き合いはあくまで子ども目線で。「教育者じゃないから答えは教えない。一緒に学ぶというスタンス」で、あくまで「地域のおっちゃん」を貫く。
○…文京区出身。東芝への就職を機に川崎に住まいを構えた。「地域で働く人」として小学校で授業を行い、少年野球のコーチにも就任。地域に繰り出すのに時間はかからなかった。子育てでは保育園や学童の父母会、子ども会、PTAなどに関わった。頼まれたら断れない性格だけに、活動の幅が広がったという。童心に帰れるのは、子どもの頃、実家の中華料理店の手伝いが忙しかった経験から。「遊びへの渇望感かな」と笑う。
○…中でも「多摩川太鼓」は立ち上げて20数年になる。もともと太鼓は趣味だったが、約30年前の河原町団地20周年事業の太鼓演奏で指導する立場になった。それをきっかけに、こども文化センターや、近隣小学校への出前授業などを行うようになっていった。現在メンバーは約30人。今は叶わないが「地域の祭りで大人から『ありがとう』と感謝されたときの子どもたちの誇らしげな顔を見られるのがこれまで続いてきた原動力」だ。
○…子ども食堂がスタートして約4年。「強面のおっさんが店先にいて子ども無料って、最初はやばい店って思われてたかな」と笑う。子ども食堂だけでは貧困問題はなくならないが、活動を通じてサポートはしっかりしていきたい。
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2月28日
2月21日