川崎ジュニアバドミントンクラブ(KJBC)の代表を務める 松尾 豊さん 幸区北加瀬在住 68歳
人情味あふれる「組長」
○…小中学生を対象に、バドミントンを教え続けて約30年。教え子の数は3千人近くに上るが「全員の名前と顔を記憶している」と笑顔をみせる。KJBCでは時には、リオデジャネイロ五輪金メダリストの高橋礼華(あやか)さんや日本代表の保原彩夏(ほばらさやか)さんら一流選手を講師に招いた練習会を実施。漫画「あしたのジョー」の丹下段平にならい「あしたのために」と題した動画を配信したユニークな指導も行う。「練習メニューは全て自分で作っています。子どもたちに見本を示すことができなくなるまで教え続けます」ときっぱり。
○…長年、数学教師として南河原、犬蔵、南加瀬、中野島、渡田、平中学校の教壇に立った。生徒と身近に接したいと57歳までクラス担任を務めた。心掛けたのは、生徒が大人になっても「先生」と声を掛けてくれる人間関係づくり。昨年、孫を連れて近所のスーパーマーケットへ買い物へ出かけた際、道路工事を行う渡田中時代の教え子に出会った。あいさつもそこそこ「『先生、あの時はすみません』て言われたんですよ。その子は初めての授業の時に、寝ていて、いい度胸をしている奴だと思ったんです。覚えてくれていてうれしいですね」と、教師冥利を噛み締める。
○…一方、バドミントン経歴は大学から。全くの未経験ながらも厳しい体育会系の部活でもまれた。最終的にはマネージャーとして「上達するにはどうすればいいのか」「どう指導すればいいのか」を考えた。指導者としての原点だ。
○…やや強面の風貌から自らを「松尾組組長」と呼ぶが、孫の話題となると一転、好々爺の表情。メダカと金魚の飼育にも凝る。愛情を注ぎすぎ「小魚を食べることができなくなってしまった」と苦笑いだ。
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11月22日
11月15日