川崎区殿町(キングスカイフロント)と羽田空港(羽田グローバルウイングズ)をつなぐ橋「多摩川スカイブリッジ」が橋梁分野で名誉ある「土木学会田中賞」に選ばれたことが5月16日、分かった。同賞の受賞は市では初。
多摩川スカイブリッジは、川崎市と東京都が2016年度から共同で整備し、3月12日に開通した。長さは約675メートルで、幅17・3〜21・3メートル。片側1車線で歩道や自転車道が整備されている。
今回は作品部門での受賞。計画・設計・施工にあたり、河口干潟が存在する生態系保持空間を改変しないなど、多摩川河口の豊かな自然環境に最大限配慮。維持管理性や景観性の両立を追求し、「他に類を見ない橋梁美を実現した」ことが評価された。
受賞を受け、市建設緑政局広域道路整備室の担当者は「環境にやさしいというよりは、環境に正しい作り方を評価していただいたことが大変意義のあること。今後このような取り組みが世界のスタンダードになればと期待する。受賞を機に多摩川スカイブリッジの存在が、大きく世界へ広がればと願う」とコメント。今後は田中賞賞碑の設置などを検討しているという。表彰式は6月10日、都内で行われる。
土木学会田中賞は、1966年から社団法人土木学会が橋梁・鋼構造工学で優れた業績に対して贈る。業績、論文、作品の3部門で構成。関東大震災後の復興の取り組みで数多くの名橋を生み出した帝都復興院初代橋梁課長の田中豊氏の功績にちなむ。
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