県政報告 県内3校目の夜間中学 県会議員(川崎区選出)公明党 西村くにこ
平成25年9月20日、私は神奈川県議会本会議で中学校夜間学級、いわゆる「夜間中学」について質問しました。
県議会で夜間中学が取り上げられたのは初めてのことでした。夜間中学は、昭和20年代初頭に戦後の混乱期の中で、昼間に学校に通えない子どもたちに義務教育の機会を提供することを目的として開設されました。その後、戦中戦後に学校に通えなかったというご高齢者、いじめなどから不登校になってしまった若者、在日韓国・朝鮮人、在留孤児等中国からの帰国者、最近ではニューカマーと言われる新渡日外国人など、さまざまな人たちが夜間中学で学ぶようになりました。
通学可能でも 入学できない!?
質問で取り上げた当時には、全国8都府県に夜間中学がありましたが、学ぶ人の数は、東京都431名、大阪府1206名、奈良県212名、兵庫県151名であったのに対し、本県は48名。他の地域との人数の差は、夜間中学の存在が広く知られていないことや入学資格の問題が考えられました。すでに夜間中学のあった横浜市・川崎市は、入学資格を市内在住、在勤としていたのです。
私は、県として、夜間中学で学ぶことを希望する県民が皆、入学できるよう対策を講じるべきと訴えましたが、当時の県教育委員会は「夜間中学の設置者は市町村」という姿勢を頑なに崩しませんでした。しかし、私は「夜間中学を考える会」の皆様とともに、約10年にわたり、諦めず取り組み続けてまいりました。
年齢・国籍を 超えた学びの場
そしてついに、本年4月23日、神奈川県内で初めて、〈他の自治体から希望者を受け入れる夜間中学〉が、相模原市南区に市立大野南中学校の分校として開校しました。同校は相模原市と神奈川県の教育委員会が連携し、県立神奈川総合産業高校に設置され、日本国籍の方だけでなく、フィリピンや中国など6カ国の国籍の生徒18人が、県内6市から通っています。外国籍の生徒に対応するため、日本語指導の専門教員を配置するほか、10代から60代の生徒に合わせた指導計画を策定して教育を進めていきます。
学びたい人が、学びたいときに、学べる環境を、今後も拡充してまいります。
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11月22日
11月15日