川崎区・幸区 人物風土記
公開日:2022.10.28
川崎区連合町内会会長に就任した
藍原 晃さん
川崎区大島在住 88歳
愚直に全力投球
○…前会長の急逝を受け、任期途中での登板となった。来年6月までのショートリリーフとはいえ、総会など大仕事が控える。「何としてもやらないと、という気持ちでいっぱい」と責任の重さをかみしめる。コロナ禍による会合の中止が相次ぐ中、危機を覚えるのは地域住民のコミュニケーションの希薄化。「あの人は地域で活躍してもらいたいとか、そんな話し合いも出来なった」
○…群馬県高崎市出身。高校まで前橋市で過ごし、集団就職で上京した。車好きだったことから入社したのは、中瀬に本社のあった池貝自動車。「当時は朝鮮特需で壊れた車の一括修理など仕事が絶えなかった。初任給が5700円だった時代だったけど、1万3千円もらっていたよ」と懐かしむ。会社が大手自動車メーカーへ買収されたのを機に退職し、堀之内にあった靴の問屋で働いた。その後、貯金を元手に会社を引き継ぎ、大島に事務所を構えた。
○…商売の傍ら野球チームを設立。「川崎商業人野球の早起き大会」を制したこともある。野球チームが町内会全体を盛り上げることになり、地域活動に携わるようになる。元来、頼まれたらノーと言えない上「まじめにやりすぎる」性格。気づけば様々な役職に携わる。それでも全力投球できるのは「奥さんの力だよ。『行ってらっしゃい』と気持ちよく送り出してくれるから」と感謝しきりだ。
○…350ml缶のビールを一本飲むにも四苦八苦するほどお酒が苦手。「周囲から『飲め』と言われるのが辛くてね」。「コーヒーと麦茶をウイスキーに見せかける」術を編み出しその場をやり過ごしていた。もっとも、人の集まる場は大好き。来年1月の賀詞交換会は復活させたいという。
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