NPO法人 Studio(スタジオ) FLAT(フラット)(大平暁理事長)に所属する抽象画アーティストの宮本憲史朗さん(34)の作品が、来年度から全国の特別支援学校で使用するテキスト表紙に採用されることが9月20日(水)に発表された。
宮本さんが2013年から15年に描いたデザインの中から、6作品が東洋館出版社から発売になる書籍「くらしに役立つ」シリーズの表紙のデザインに採用された。同書は、全国の支援学級でテキストとして使われている。今回の採用を受けて大平理事長は「宮本さんにとっての後輩たちが使うことになるので、目標になってもらえると嬉しい」と話す。
宮本さんは知的障害のあるアーティストで、08年ごろから創作活動を始めた。絵を描く時は、マイペースに少しずつ進めるスタイル。作品の大きさにもよるが、2カ月程度で1つの作品を完成させる。
当初から活動を見守ってきた大平理事長は「フラワーアレンジメントを趣味に持つ母親の影響なのか、花をモチーフにしているような作品が多い」と語る。13年には、企業と障害のあるアーティストを結ぶエイブルアート・カンパニーの登録作家に選ばれた。選考は1年に1度で、毎年100人以上の応募者から数人のみ登録される狭き門。何度も応募し続けたことで、活動の継続や作品の成長なども評価されたという。現在、全国で118人の作家が登録されており、Studio FLATでは宮本さんのみで、みんなを引っ張てくれるエース的存在だという。
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